内容説明
平家落人伝説の地に住む老漫画家と姪の気象予報士。失踪したその夫の行方をめぐり、謎にいとむ天才高校生がたどり着いた真実とは?
著者等紹介
藤本ひとみ[フジモトヒトミ]
長野県生まれ。西洋史への深い造詣と綿密な取材に基づく歴史小説で脚光を浴びる。フランス政府観光局親善大使を務め、現在AF(フランス観光開発機構)名誉委員。パリに本部を置くフランス・ナポレオン史研究学会の日本人初会員。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chantal(シャンタール)
75
数学を偏愛する高校生が鵯越の別荘で出会う芽衣とその伯母。芽衣の夫は一年前に謎めいた失踪をしていた。平家落人伝説が残る「宝池」がキーなのだが、元は「糺池」であり、なぜ糺池であったのか歴史的、科学的解明がなされ興味深い。ミステリーではあるが、それよりも数学男子の頭の中を知ったり、池田理代子とベルばらを髣髴とさせる老漫画家の生態を楽しむお話。読後に『皇女エリザベート』の作家だと気づく。随分内容が違うと思ったが、確かにフランスの歴史について随分詳しく説明されていた。数学男子は日本史知らなさすぎて面白かったけど😅2022/02/15
yukision
70
神戸の別荘に雑用に来ていた高校生が,隣家に住む女性の夫が行方不明と知りその行方を探そうとするミステリー。登場人物に共感できず事件の動機や謎解きの過程も納得できない部分があって,のめり込むまでにはいかなかった。2024/05/21
日の丸タック
38
人を愛するか故……いや、愛されすぎた故なのか? 自分を見失い相手にのめり込む…果ては相手を殺すことで決着をつける。 途中のストーリーも…数学との対比も…わかるようで今ひとつ理解し難い。 和典の行動自体も今ひとつ納得できない。 余り自分には合わないと感じた。2022/01/05
Gemi
15
このタイトル「死にふさわしい罪」にひかれて手に取ってみた。藤本ひとみさんは初見。数学の天才、上杉君は彼女にフラれたばかり。なのに母の一族が集結するクリスマスの準備のために神戸の別荘に派遣された。隣の家は老漫画家の理咲子とその姪の芽衣が住んでいた。芽衣は気象予報士で夫は失踪している。近くには現地の人は近付かない沼がある。そんな状況で上杉君は芽衣の夫の行方を調べだす。色々ミスリードもあって最終タイトルの意味に、その死にふさわしい罪に納得。でも共感はできないが分かる部分もある。そして上杉君の恋愛も明るい兆しが。2021/11/30
こんぶ
13
高校生のKZメンバーの様子が知りたくて読んでいるシリーズ。毎回暗い事件が起きて気持ちが暗くなるぅ。 好き過ぎて自分が無くなっていく、だから自分を取り戻すために最愛の人を殺す。自分にはその感情がよくわからなくて恐い。激しい人ばかりが出てくるな。宝沼恐い。そんなエビがいるなんて。 上杉君一人でもガンガン攻めていくのが面白い。KZメンバーと関係が続いていて良かった。彩目線でも書いてくれないかなぁ 2022/04/18