出版社内容情報
堀田 昌寛[ホッタ マサヒロ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やす
7
読み終わるのを待っていたらいつになるかわからんので4章までの感想。5章はいよいよ量子もつれの話なので難航しそうだから。観測事実を表現するための数学的枠組み=情報理論こそが量子力学だという観点で書かれた教科書。スピンの向きの観測は上か下かの2順位系(観測結果が2種類しかないということ)なのでこれの測定結果を予測する枠組みを作る。まあ、確率論ですな。密度行列から観測値の期待値が計算可能になるということが量子力学の到達点であり、これに反する事象は観測されていないってこと。2022/05/24
Haruki
3
前半から密度行列を導入し、システム系と計測系の全体の状態の視点から、対象とする物理系の計測であったり時間発展であったりの記述と特徴を理解できるようにする。状態に対応する密度演算子と系の固有ベクトルで張られる演算子、ユニタリ発展する演算子とその観測量に対応する期待値としてのトレース演算によって、幅広く同じ枠組みで量子力学の基本的な運動を捉え直すことができる。最終章では量子力学よりも広い一般確率論の枠組みでより強い相関も書けるが、無信号条件と情報因果律を課す枠組みの中に量子力学があること触れられ、興味深い。2023/07/09
k-oniisan after
2
嗜好の生き物であるヒトは自然のしくみの面白さに気づくと、学者でなくとも探究せずにはいられなくなる。■おたくの人が創作の愉悦を知って二次創作に嵌るのと同じだ。既に物理界隈で知らぬ者はいないこの教科書を、だから勢い余って買ってしまうわけだけど、教科書は難しい。「量子力学は情報理論」「観測問題など存在しない」「波動関数は情報概念」著者のこうした主張を理解すべく読み始めても、基礎から復習する必要を痛感することになる。それでヨビノリ氏の動画を見ることになるわけだ。つまり全然読めてないw■2年くらいかけて習得しよう。2021/07/25
Kenji Hiranabe
0
すごいレビューアの数!ヨビノリたくみまで!2021/07/17