出版社内容情報
戦国最強の騎馬軍団を膨大な数の鉄砲で打ち負かしたとされる「長篠の戦い」。
だがそこには、それぞれの武将の深い思惑が働いていた。
長篠城の奥平信昌はどうして武田を裏切って徳川方についたのか。
内藤・馬場・山県ら武田の勇将たちは無駄な特攻をなぜ敢行したのか。
家康・酒井忠次主従は何を期して奇襲軍を出したのか。
信長が仕掛けた罠とは何だったのか。
勝頼は絶対的に不利な状況で、なぜわざわざ攻撃を仕掛けなければならなかったのか。
そして、長篠の戦いの最大のヒーローとも言える奥平勢の足軽・鳥居強右衛門の活躍とは。
最強合戦の真実に迫る書下ろし歴史小説!
内容説明
戦国最強の騎馬軍団を膨大な数の鉄砲で打ち負かしたとされる「長篠の戦い」。だがそこには、それぞれの武将たちの深い思惑が働いていた。武田の勇将たちはなぜ猛駄な突撃をしたのか。信長が仕掛けた罠とは何だったのか。多視点・リアルタイムの描写で最強合戦の真実に迫る、書下ろし歴史小説シリーズ第一弾!
著者等紹介
矢野隆[ヤノタカシ]
1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞。その後、ニューウェーブ時代小説と呼ばれる作品を手がける。また、ゲームやコミックのノベライズ作品も執筆して注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
54
長篠の戦いに至る流れを8人の武将の目から描いている。1話ごとに武将たちの緊迫感が伝わって来るよう。鳥居強右衛門は凄い漢だ。2021/07/05
三代目けんこと
42
武田贔屓の自分にとって「長篠の戦い」はいつも辛いが、本書では、最後にほんの少しの希望(武田家の誇り)が垣間見れて良かった…かな。改めて新田次郎『武田勝頼』を再読してみよう。2021/07/10
ともくん
27
八者八様の長篠の戦い。 織田、徳川、武田のそれぞれの武士の思惑、武士道を抱えながらの乱戦。 死んでゆく者たちは、何を思ったのか。 生き残った者たちは、何を感じたのか。 武人たちの長篠の戦いが始まった。2024/12/19
如水
27
一昔前迄は【日本史の転換期】と言われてた『長篠の戦い』(御存知の通り今は野営攻城戦と言われている)。その長篠の戦いの前哨戦、長篠城の戦いから本戦迄を8人の目線から物語る結構斬新な御話しだと思われます。何故武田は無理な突貫を繰り返したのか?が最大の焦点ですが、これを読めば所説有るけど「ふむ、ナルホド」と思える作品です。それにしても鳥居強右衛門、足軽大将だったのね💧知らなかった…もっと斬新な試みを読みたい方は漫画『センゴク天正記 長篠の戦い』をどうぞ。あの仮説には少し驚いた😁2022/10/05
ほうすう
14
武田・織田・徳川それぞれの陣営に属する様々な人物の視点から長篠の戦いを描く。今までいくつか読んだこのシリーズの中では一番面白かった。特に山県昌景の奮戦が印象的で戦場での様子をここまでうまく書ける筆量は素晴らしいと思う。2023/05/27