キツネ目―グリコ森永事件全真相

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キツネ目―グリコ森永事件全真相

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  • サイズ 46判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065231296
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

147通にも及ぶ膨大な脅迫状、600点以上の遺留品、さらには目撃、尾行までされながら、ついに時効の彼方へと逃げ込んだ「グリコ森永事件」犯人グループ。
その中心人物、かつ司令塔となったのが、「キツネ目の男」だった。
グリコの江崎勝久社長を自宅から拉致して監禁、身代金を要求するという「実力行使」から、青酸入りの菓子と脅迫状の組み合わせによって裏取引し、企業からカネを奪おうとする「知能犯罪」、そしてメディアや世論を巻き込んだ劇場型のパフォーマンスまで、日本の犯罪史上に残る空前絶後の事件だ。
しかし、犯人グループは、その「痕跡」を消しきれていなかった。
当時、第一線で捜査にあたった刑事、捜査指揮した警察幹部、犯人グループと直接言葉を交わした被害者、脅迫状の的になった企業幹部など、徹底した取材で事件の真相をえぐり出す。
「少なくとも6人いた」という犯人グループの、役割分担、構成にまで迫る!
「キツネ目と仲間たち」の全貌が、闇の向こうから浮かび上がる――。

内容説明

拉致された青年、被害企業の経営陣らに刻まれた犯人の姿と声「犯罪はスポーツや」足かけ12年の圧倒的な取材。小説を超えた、「真実」だけが持つ迫力。

目次

序章
1 堤防道路 運命の15秒
2 けいさつのあほどもえ―147通の手紙
3 「キツネ目の男」登場
4 天国から地獄―森永製菓の闘い
5 滋賀県警の一番長い日
6 虚勢の果て
7 キツネ目と仲間たち
終章

著者等紹介

岩瀬達哉[イワセタツヤ]
1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)により講談社ノンフィクション賞を受賞。同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿 社会保険庁を解体せよ」で文藝春秋読者賞を受賞。2020年、『裁判官も人である 良心と組織の狭間で』(講談社)によって日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

269
「本屋大賞2021年ノンフィクション本大賞」ノミネート作という事で読みました(2/6)。岩瀬 達哉、初読です。グリコ森永事件自体が興味深く、著者の文章も悪くなく、楽しめたんですが、このタイミングでの出版が疑問です。後キツネから頼まれたので、一言言わせてもらいます。「かい人二十一面相え あんたらのあほのリーダーのせいで、わてらキツネ一族は、えろう風評被害を被ったんや。このままではあんたらの子孫末代まで呪わなあかん。それが厭やったら、大阪に日本一大きい稲荷神社建立し、お稲荷さん献上し。キツネ一同🦊🦊🦊」2021/09/16

ろくせい@やまもとかねよし

191
事件の本質は金銭奪取。詳細な取材の事実を、全体を俯瞰しながらまとめたレポート。とても興味深く読み応えがあった。84年3月から85年8月の長期におよんだグリコ森永事件。センセーショナルな仕掛けや実質的被害もないことから雲を掴むような印象。著者はその本質を見事に推論する。狡猾な企業恐喝。標的は1社ずつの連続犯ではなく、複数を並行した恐喝で、メディアと警察を刺激しながら、企業を直接取引へと追い込み、適宜仕掛ける犯行声明はいずれか企業からの金銭奪取を目的に計算されたものだと考察する。犯人の金銭奪取成功にも言及。2021/12/05

真香@ゆるゆるペース

152
図書館本。グリコ森永事件があった頃はまだ物心つく前だったので、リアルタイムでは知らなかった私。これまで情報を断片的にしか知らなかったのだが、時系列で事件の内容が克明に記されており、全容を知ることができた。当時、事件に深く関わった刑事、警察幹部、被害者、ターゲットにされた企業の経営者など、足掛け12年にも及んだ執念の取材は圧巻としか言いようがなく、大変読みごたえのある一冊。結局犯人を捕まえられずに時効を迎えて事件は迷宮入りしてしまったが、今もどこかで犯人が生きていて普通に生活しているのかと思うと恐ろしい。2022/01/07

utinopoti27

151
戦後最大の未解決事件の一つ『グリ森』は、今まで様々な切り口で、小説やノンフィクションの題材にされてきた。本書は、主に犯人グループに迫る捜査にスポットを当てたノンフィクションだ。「全真相」と煽るほどの目新しい事実はないが、膨大な資料に基づく検証と、関係者へのインタビューで構成された内容は、それなりに迫力がある。大阪府警はなぜあのような失態を繰り返したのか、当時の内部事情に触れる証言も興味深い。ただ、これまで社会の闇に鋭く切り込む著作を数多く発表してきた岩瀬氏にしては、やや物足りない出来だったかもしれない。2021/06/18

fwhd8325

121
子どもの頃から、古くは下山事件、三億円事件のような未解決事件への興味は尽きません。この事件は、リアルタイムで経験していますが、この著書が今まで読んだ中で一番しっくりしました。事件を軽く見ていた警察の体質が、この事件後の教訓にになっていれば良いのですが、犯人がおちょくっているように、おそらく、今も変わらない体質なんでしょう。とても面白い。2022/05/19

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