内容説明
眠るたびに記憶がリセットされる、摩訶不思議な名探偵・掟上今日子。彼女の初となる講演会には、多くのファンが駆けつけていた。置手紙探偵事務所の常連・隠館厄介もその一人。巧みな演説の中、忘却探偵の「過去」に関する驚きの話題が飛び出し!?お馴染みのタッグに恋の進展も?大人気ミステリー第6巻!
著者等紹介
西尾維新[ニシオイシン]
1981年生まれ。2002年に『クビキリサイクル』で第23回メフィスト賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K
85
忘却探偵シリーズ6作目。厄介さんが嫌われ、脅され、好かれて、断る。目次の時点で予期していたものの、急転直下の展開に振り落とされがちで頁を行き来した。今日子さんの演説と厄介さんへの取材に端を発し、囲井の呪い呪われた男性遍歴を詳らかにしていく件は、まさに他人の知りたくなかった秘密を明かす"探偵の所業"そのもので、背徳感や罪悪感のない交ぜになった良くも悪くもザラついた感情で読了。2021/08/15
星野流人
31
今回のエピソードは、冤罪体質の隠館厄介が持ち込んだ、「好きになった異性を破滅させてしまう」女性に関する物語。最速の探偵今日子さんによる謎解きがあったうえで、もうひとつ物語が発展していく構図で、楽しく読める作品でした。楽しく読める、とはいうものの、破滅させてしまうという特性のため、読後感は少し暗めな感覚でした。相変わらず今日子さんはひょうひょうとしていて、彼女のファンであるひとりとして、彼女の貴重な一面が見れたのも楽しかったです。2021/04/17
hnzwd
24
記憶が一日しか保たない忘却探偵シリーズ。現場を見た瞬間にほとんど真相にたどり着いてるのが定番。今回は講演会に呼ばれてます。リセットされてるはずなのに特別扱いされてる気がするのはいいな。2021/05/31
マッちゃま
21
シリーズ第6弾。非常に有能であるが眠る度に記憶がリセットされてしまう、最速にして忘却の探偵 掟上今日子。本書のスタートは、そんな今日子さんの講演会の模様から始まる。シリーズを追う読者からは今日子さんの演説に、らしさで笑うしかない。その後、いつものように冤罪…ではなく、ちょっと不思議な内容の依頼に訪れるの隠館厄介。今回の依頼内容は恋にまつわる呪いの解明。今回も今日しかない今日子さんの今日子さんらしい推理劇にドキドキとニヤニヤでした。この「記憶がリセットされる」というルールは非常に面白いルールだと関心でした♪2021/06/01
LUNE MER
20
「好きになった相手は必ず破滅する」と主張する女性に結婚を迫られてしまった隠館。今回の事件(?)の真相は西澤保彦の匠千暁シリーズのような触感。むしろ今作の読みどころは翌日の自分が振り切れんばかりのモチベーションで推理するように仕向けるために「厄助への溢れる想い(嘘)」を身体にメモし、目覚めると共にきっちり恋人モードでキレッキレの推理を披露する今日子さんの忘却探偵っぷりかと。2022/09/08