出版社内容情報
生まれて初めて愛したのは、京都で出会った美しい娘だった。たたき上げの社長は彼女に金と愛情を惜しみなく注ぎ、自分の望む最高の女を作っていく。しかし娘は……。愛と欲望に目がくらんだ男を描く表題作他、愛に捕らわれた男女の切なさを描く、傑作短編集。
内容説明
富も権力も意のままにできるようになった、元印刷工の男。彼が初めて恋に落ちたのは、美しい京都の娘だった。男は彼女に、自分の持てるすべてを与えようとするが―(「ブルーダイヤモンド」)。夫に新しい女ができたことを知った妻。昔の恋を忘れられず、男の元を訪ねる女。男と女の業を書き切った珠玉の恋物語集。
著者等紹介
瀬戸内寂聴[セトウチジャクチョウ]
1922年、徳島県生まれ。東京女子大学卒。’57年「女子大生・曲愛玲」で新潮社同人雑誌賞、’61年『田村俊子』で田村俊子賞、’63年『夏の終り』で女流文学賞を受賞。’73年に平泉・中尊寺で得度、法名・寂聴となる(旧名・晴美)。’92年『花に問え』で谷崎潤一郎賞、’96年『白道』で芸術選奨文部大臣賞、2001年『場所』で野間文芸賞、’11年『風景』で泉鏡花文学賞を受賞。1998年『源氏物語』現代語訳を完訳。2006年、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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