出版社内容情報
《これは、みんなでつくる本です。お金はいただきません。
自由に持ち帰って、あなたの好きなお話を書いてください。
書き上げたらまた、本棚にもどしておいてください。
だれかがきっと、そのつづきを書くでしょう。》
本をひらくと、とびらのページに、そう書かれていた。
──だれにも話せないことを心にかかえていた伊藤みなみは、
「お話」として、書いておくことならできるかもしれない、
もしかしたら雄大が見つけてくれるかもしれない?と
ブックカフェの本棚でみつけた白い本に最初の一行を書いた。
ちょうど一年前の、なかよしでむじゃきだった四人組のお話から、
えんぴつを握りなおして、伊藤みなみを変身させて。
内容説明
だれにも話せない悩みを心にかかえていた伊藤みなみは、「お話」として、書いておくことならできるかもしれない、もしかしたら雄大が見つけてくれるかもしれない?とブックカフェの本棚で見つけた白い本に最初の1行を書いた。ちょうど1年前の、仲良しでむじゃきだった4人組のお話から、えんぴつを握りなおして、伊藤みなみを変身させて。
著者等紹介
小手鞠るい[コデマリルイ]
1956年岡山県生まれ。同志社大学卒業。詩とメルヘン賞、「海燕」新人文学賞、島清恋愛文学賞、ボローニャ国際児童図書賞などを受賞。2019年『ある晴れた夏の朝』で小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
34
「追伸ってな、ちょこっと忘れてたこと、あとひとことだけ付けくわえますって感じのことばやろ?そうやって、フェイントかましといて、ほんまはそれがいちばん、言いたいことやったりするんや」P.2062022/11/04
杏子
19
やっと読み終わった。ちょっと時間がかかってしまったのは、このお話の前にあったらしい出来事(4人でリレー?)というのが、どこか遠いところ、もしくはすりガラスの向こうにあるようで、いまいち鮮明に見えず、そのために今の4人の状況にリンクすることができなくて、なかなか先を読もうという気にならなかったから。感想を書こうと開いたら、この作品には前作があるという情報が!!なるほど!!だからかもしれない。いまいちピンと来ず、失礼しました。アメリカに行ったハルの話をもっと読みたかった。2021/06/20
ヨシ
9
遠く離れていても思いやれる友だちっていいね。小中学生時代の友だちが遠く懐かしい。2023/12/14
木漏れ日の下
9
あぁ、好きだな。 読み終えて最初に思った、この本好きだって。 最後のハルキが言いたかった一言を敢えて書いてないとこもくぅ~っ!!と悶えてしまう。 午前3時に電話してこいという友に残念ながら私は出会えなかった。 大人になった今も。 親は欲張りで産まれたら這え、這ったら立てといっぱい望んでしまうけど、つまるところやっぱり願うのはやっぱり健康であってくれて『午前3時に電話してこい』という友がいてくれたらどんなにいいだろう。 ブックカフェいいな素敵。 白い本、いいなぁ。 ほんとにあったら面白いと思う。2022/01/27
ぱんちゃん
8
米在住の著者が描く物語だからか日本が舞台なのに浮足立っていて違和感が募る第一章。不穏さが際立ってなんとか主人公を救おうとする道筋に、同性婚、性犯罪、会社でのハラスメント、複雑な家庭環境などが詰め込まれすぎてて、最後あっさりと解決してしまう感じが軽いと思った。なんだろうなぁ…初恋の感じ凄く良かったけど、晴樹くんカッコよかったけど、これ、中学一年生の夏休みなんですよ…。子供一人残して何日間も旅行に行くのも変だし、なんかモヤモヤする事多すぎでした。言いたいこと分かるし正論だけど、理想が高すぎて追いつけなかった。2021/10/16