内容説明
できる盗人の立身出世ストーリー。そこには「義」があった。遠江に生まれた虎太は母親・右に女手一つで育てられていた。ところが15歳のとき、家の近所で遊んでいたところを人攫いに遭ってしまう。同じ境涯の少年たちと西へ向かって連行されていく虎太。人攫いの男たちは京阪から来た盗賊のようだ。やがて盗賊の本拠にたどり着くと、命懸けの訓練が始まった。人買いに売られるのではなく、盗賊に育て上げるつもりらしい。虎太は母に鍛えられた勉学や身体能力によってめきめきと頭角を現していった…。
著者等紹介
小嵐九八郎[コアラシクハチロウ]
1944年秋田県生まれ。早稲田大学卒業。『鉄塔の泣く街』『清十郎』『おらホの選挙』「風が呼んでる」がそれぞれ直木賞候補に。’95年には『刑務所ものがたり』で吉川英治文学新人賞を受賞。2010年、『真幸くあらば』(講談社文庫)が映画化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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