内容説明
孔子の言葉は一日にして成らず。春秋時代の弟子たちが残した師の言行は、口承で、あるいは竹簡や木簡によって紀元後に伝えられた。それはさらに時を経て、前漢から宋、江戸時代の日本に至るまで、儒教の思想家たちの強い意志と意図とともに編纂、継承され、ついに『論語』は東アジア最大の古典としてつくりあげられた。鄭玄、何晏から朱子までの儒家、江戸の伊藤仁斎、荻生徂徠らはあるべき聖賢の思想をいかに追い求めたか。『論語』テキストの系譜を、ひとつの思想史として描き出す!
目次
第1章 『論語』はいつできたのか―成立過程の謎を追う
第2章 孔子の生涯と弟子たち
第3章 孔子は『易』を読んだのか―『論語』の形成と「三論」
第4章 矛盾なき体系を求めて―鄭玄の『論語注』
第5章 「道」という原理―何晏の『論語集解』
第6章 継承されたものと失なわれたもの―皇侃の『論語義疏』と〓〓の『論語注疏』
終章 「古注」と「新注」―朱熹『論語集注』と江戸儒学
『論語集解』抄訳
著者等紹介
渡邉義浩[ワタナベヨシヒロ]
1962年、東京都生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科史学専攻修了。現在、早稲田大学理事・文学学術院教授。三国志学会副会長事務局長。専攻は中国古代史。文学博士。後漢国家と儒教の関わりや『後漢書』の翻訳などに取り組む一方、「三国志」についての一般向け解説、啓蒙も精力的におこない、映画『レッドクリフ』日本語版監修などを手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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