内容説明
闇夜に少女が連れ去られ、次々と喰い殺された。ダイヤの導きに従いドイツへ向かった鴉夜たちが遭遇したのは、人には成しえぬ怪事件。その村の崖下には人狼の里が隠れているという伝説があった。“夜宴”と“ロイズ”も介入し混乱深まる中、捜査を進める探偵たち。やがて到達した人狼村で怪物たちがぶつかり合い、輪堂鴉夜の謎解きが始まる―謎と冒険が入り乱れる笑劇、第三弾!
著者等紹介
青崎有吾[アオサキユウゴ]
1991年神奈川県生まれ。明治大学文学部卒業。2012年、『体育館の殺人』で第22回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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青乃108号
216
たまたま「2」から入ったこのシリーズ。「2」が良かっただけに「3」の本作は恐る恐る、肩透かしだったら嫌だなあとか思っていたんだけどね。そしたらね。なんじゃあこりあ!めっちゃ面白いやん!いやね、本当に、凄い凄い!こんなの初めて読んだ!凄い凄い!まだ続くんだよね!絶対、読むからね!あ、「1」まだ読んでなかった…あちゃあ。読まなくちゃ読まなくちゃ。「4」も出てるんだよね。前日譚らしいけど。読まなくちゃ読まなくちゃ。いやあこれはもうね、興奮しちゃうね。絶対、読んだ方がいいって。面白いんだから。凄く面白いんだから。2024/04/23
麦ちゃんの下僕
204
帯の「闇鍋本格ミステリ」という表現がまさに言い得て妙な(笑)伝奇推理笑劇シリーズ待望の第3巻!今回のテーマは「人狼」…人・狼・獣人という3種類の姿に変化できる“怪物”です。人狼の捕獲を狙う「夜宴」を追ってドイツにやって来た「鳥籠一行」が、崖の上にある人間の村と崖の下の森の中にある人狼の村それぞれで発生している少女連続殺人事件の謎に挑む!そこに「ロイズ」のメンバーも絡んできて…と、今回もハラハラドキドキワクワク!ミステリーとアクションのバランスも秀逸でエロティックなシーンも増量(笑)…質・量共に大満足です!2021/04/22
nobby
192
待ちに待った第3弾♬大幅にボリューム増した分どっしり頑丈なミステリへの変貌を堪能!そりゃ青崎さん平成のクイーンだものね!大作まるごと人狼で描くのは圧巻!人間・狼・獣人と分かりやすい3形態が素晴らしく作用するのはお見事!鳥籠feat.静句vsロイズNo.3&4vs夜宴@M&J抜きの大白熱アクションも後半ようやくながら雑魚キャラ見当たらず(笑)それでも今回のメインは完全に少女連続殺人の謎解き!いや、伏線回収が半端じゃない!そして最後に匂わされる新展開やニヤリな人物との合流に、くれぐれも続編早めにお願いします!2021/05/07
みっちゃん
183
随分待たされたけど…待ったかいもあった。3人の軽妙かつ珍妙なやり取りも健在。何回も笑わされた。ダイヤの導きに従い、向かったのはドイツ。森深く閉鎖的な村で、次々と起きる残虐な事件。犯人はやはり「人狼」なのか?あっ、これはもしかして!と見抜いたつもりでいたら、やっぱりとんでもなかった!驚かされた。そしてまたまた次が楽しみになるラスト。今度はあまり間を置かずにお願いします。 2021/05/16
ちょろこ
152
シリーズ第三弾の一冊。久々に会えた鳥籠使い御一行様。それだけでもうれしさいっぱいなのに舞台は南ドイツ、美しい森と滝、人狼の里伝説という世界観にさらに心は躍る。そしてお決まりの怪事件。鴉夜の謎解きもキレッキレ。テンポよく、なぜ?のピースが定位置にカチっとハマるパズルみたいで爽快感を味わえた。せつなさ漂う真相がまた印象的。放たれたい、羽ばたきたい気持ち、そこに鴉夜の心情も重ね合わせるとさらにしんみり。でもどんな時も明るい御一行様。鴉夜と津軽のかけあいは和む。続編もお約束された展開にさらに心躍った。2021/05/22