講談社現代新書<br> 晩年のカント

個数:
電子版価格
¥935
  • 電子版あり

講談社現代新書
晩年のカント

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

    ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065222331
  • NDC分類 134.2
  • Cコード C0210

出版社内容情報

哲学者は精神の黄昏といかに向かい合ったか。

還暦を過ぎ、ようやく購入した自宅。いっさいの装飾を欠いた空間で、家族とのつきあいも絶ち、老哲学者カントは何を考えていたのか? 
三批判書を書き上げ、名声を確かなものとした彼を襲った、ある筆禍事件とは? 
同業の哲学者は一度として招待せず、連日四、五時間におよぶ食卓で繰り広げられる会話。女性や人種に対する高慢と偏見の集積。人の名前を覚えられなくなり、アルファベット順の引き出しをこしらえて会見に臨む姿。ケーニヒスベルク市内の年長の高齢者に対する異様な関心――。
ある老哲学者の、ぎこちない下手な生き方を辿る。

内容説明

還暦を過ぎ、ようやく購入した自宅。いっさいの装飾を欠いた空間で、家族とのつきあいも絶ち、老哲学者カントは何を考えていたのか?三批判書を書き上げ、名声を確かなものとした彼に起こった、ある筆禍事件とは?同業の哲学者は一度として招待せず、連日四~五時間におよぶ食卓で繰り広げられる会話。女性や人種に対する高慢と偏見の集積。人の名前を覚えられなくなり、アルファベット順の引き出しをこしらえて会見に臨む姿。ケーニヒスベルク市内の年長の高齢者に対する異様な関心―。ある老哲学者の、ぎこちない下手な生き方を辿る。

目次

第1章 老哲学者の日常生活
第2章 『宗教論』による筆禍事件
第3章 フィヒテとの確執
第4章 政治に対する態度―『永遠平和論』
第5章 法と道徳―『人倫の形而上学』
第6章 宗教に対する態度―『学部の争い』
第7章 地上のあらゆるものへの興味―『人間学』『自然地理学』
第8章 老衰そして死

著者等紹介

中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。ウィーン大学にて哲学博士号取得。電気通信大学教授を経て、現在は「哲学塾カント」を主宰。専攻は時間論、自我論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

lily

92
1000ページの「カント伝」が益々気になる。読みたい。フィヒテとの確執もだし、哲学者同士は上手くいかないものなのね。哲学者同士の対話ほど面白い会話劇はないだろうに。どれだけ哲学しても自説が凝り固まる一方なことは意外だ。2021/06/01

テツ

17
中島先生のカントについてのお話は塾でも聞いていたこともありすんなりと入り込めた。自身の人生を通して積み上げる哲学という道。晩年のカントは何を考えていたのか。歴史に名を残すような大哲学者とは違う平々凡々なぼくたちにだって人生を通して積み重ねてきた何かがあり、その終わりが見えてきた頃に振り返って思うことがきっとあるんだろうな。自分だけにしか歩めない道で自分だけが見てきた景色について、客観的に(それを客観視することは不可能だけれど)考えてみたくなりますね。2021/03/15

Satoshi Hara

6
カントの人間らしさが生々しく描かれた本。著者の解説や想いもあり、楽しく読めた。カントが地理や生物学についても講義や執筆していたのには驚き。哲学者が老いたときの、真理には辿り着けずに世を去っていくときの寂しさには切なくなった。けど、他も似たようなものだと思う。成し遂げたいものを成し遂げ続けて初めて「自分は長く生きた」と感じることのできるという箇所にはすごく同感。あっという間の人生だったなんて思いたくないので、毎日を必死に生きたい。2022/10/22

うえ

5
相変わらずの中島節。「なぜ、哲学の闘争は、とくに諸実証科学のように論争に決着がつかないのか? 答えは比較的簡単であり、諸実証科学においては事実の真偽を検証する方法に関する共通了解が成立しているのに対して、哲学にはこの共通了解が基本的に成立していないからである。しかし、さらに根本的な理由がある。哲学論争には、哲学(研究)者の「実感」さらには「好み」が大幅に作用しているからなのだ。「世界全体は観念である」というカント(超越論的観念論)の主張の賛同者と反対者の相違は、たぶん世界に対する実感の相違なのであろう。」2022/07/06

Susumu Kobayashi

4
大方の哲学(研究)者たちは、自分がどんなに鋭い批判をしても絶対に自説を変えないことに対して「諸実証科学においては事実の真偽を検証する方法に関する共通了解が成立しているのに対して、哲学にはこの共通了解が基本的に成立していないからである」(p. 137)とし、さらに根本的な理由として「哲学論争には哲学(研究)者の「実感」さらには「好み」が大幅に作用しているからなのだ」と述べている。百家争鳴状態が続くだけで哲学はそれでいいのだろうか。全体的に著者の人生に対する苦みが感じられた。2021/04/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17265073
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品