出版社内容情報
哲学者は精神の黄昏といかに向かい合ったか。
還暦を過ぎ、ようやく購入した自宅。いっさいの装飾を欠いた空間で、家族とのつきあいも絶ち、老哲学者カントは何を考えていたのか?
三批判書を書き上げ、名声を確かなものとした彼を襲った、ある筆禍事件とは?
同業の哲学者は一度として招待せず、連日四、五時間におよぶ食卓で繰り広げられる会話。女性や人種に対する高慢と偏見の集積。人の名前を覚えられなくなり、アルファベット順の引き出しをこしらえて会見に臨む姿。ケーニヒスベルク市内の年長の高齢者に対する異様な関心――。
ある老哲学者の、ぎこちない下手な生き方を辿る。
内容説明
還暦を過ぎ、ようやく購入した自宅。いっさいの装飾を欠いた空間で、家族とのつきあいも絶ち、老哲学者カントは何を考えていたのか?三批判書を書き上げ、名声を確かなものとした彼に起こった、ある筆禍事件とは?同業の哲学者は一度として招待せず、連日四~五時間におよぶ食卓で繰り広げられる会話。女性や人種に対する高慢と偏見の集積。人の名前を覚えられなくなり、アルファベット順の引き出しをこしらえて会見に臨む姿。ケーニヒスベルク市内の年長の高齢者に対する異様な関心―。ある老哲学者の、ぎこちない下手な生き方を辿る。
目次
第1章 老哲学者の日常生活
第2章 『宗教論』による筆禍事件
第3章 フィヒテとの確執
第4章 政治に対する態度―『永遠平和論』
第5章 法と道徳―『人倫の形而上学』
第6章 宗教に対する態度―『学部の争い』
第7章 地上のあらゆるものへの興味―『人間学』『自然地理学』
第8章 老衰そして死
著者等紹介
中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。ウィーン大学にて哲学博士号取得。電気通信大学教授を経て、現在は「哲学塾カント」を主宰。専攻は時間論、自我論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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