講談社現代新書<br> 経済学の堕落を撃つ―「自由」vs「正義」の経済思想史

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講談社現代新書
経済学の堕落を撃つ―「自由」vs「正義」の経済思想史

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065219539
  • NDC分類 331.234
  • Cコード C0230

出版社内容情報

経済学は、なぜ人間の生から乖離し、人間の幸福にはまったく役立たなくなってしまったのか? 経済学の堕落の跡をたどると同時にその再生の可能を探る。「科学的客観性」「ヴァリューフリー」を標榜し、いつしか「人間の心」を失ってしまった経済学。19世紀後半ドイツにおいて始まった経済学「科学化」の動き。ハイエク、「ゲーム理論」、さらには「シカゴ学派」の「ゴッドファーザー」シュルツへと至る、極端な経済の自由化と「脱倫理化」の強化。そして「クズネッツ曲線」をめぐる「新自由主義」の欺瞞。その一方での、上記の流れに抗して「人間の顔をした経済学」を目指した、ポランニー、イリイチ、あるいはウォーラーステインら世界システム論者などにによる、経済学における「社会的公正」理念復権への模索。経済学の歩みを「自由」と「正義」という二つの相対立する思想の相克の歴史と捉え、21世紀の「来たるべき経済学」の可能性を探る。

内容説明

なぜ人間の幸福に役に立たなくなったのか?緩んだ学問に終止符を!

目次

第1部 経済学の分岐点―倫理から倫理「フリー」へ(市場は「自由競争」に任せるべきか―理念と方法を問う;「暮らし」か「進歩」か―ダーウィニズムと経済学;「逸脱」のはじまり;経済学からの「価値」の切り離し―「社会主義経済計算論争」の行方)
第2部 「アメリカニズム」という倒錯(「自由」か「生存」か―大戦間期の「平和」の現実;マネジメント=市場の「見える手」;経済成長への強迫観念と、新たな倒錯のはじまり;“特別編”工業化される「農」―食にみるアメリカニズム)
第3部 新たな経済学の可能性をもとめて―擬制商品(フィクション的商品)の呪縛から離れて(世界システム分析の登場;「人間」をとりもどす―「労働」から「人間」へ;「おカネ」とはなにか―「レント」および「負債」をめぐる思考;「土地」とはなにか―そして「誰かと共に食べて生きること」)

著者等紹介

中山智香子[ナカヤマチカコ]
1964年生まれ。早稲田大学大学院経済学研究科理論経済学・経済史専攻博士後期課程単位取得退学、ウィーン大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。専門は社会思想史、経済思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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しゅん

14
実際には「自由」vs「公正」の思想史。8章の、20世紀中盤にアイオワ州を中心に起こった「バター・マーガリン論争」(バターをマーガリンで代用してもかまわないよいかどうかの論争)のところを読んでいると、計画的・人工的に産業をコントロールしていく新自由主義の傾向ってソ連のマルクス主義と通底しているものがあるなと思った。色々詰込みすぎで読みにくいところがあるけど、自分が知識として持ち得ていなかった歴史記述が多く、学びがあった(一応恩師が書いた本なのに知識がないのもどうかと思うが・・・)2021/01/27

Akiro OUED

5
パクス・ブリタニカは、植民地から搾取によって成立した。フォーディズムとテイラー主義によって、企業の生産性向上と取引費用の内部化に成功したアメリカは、植民地搾取抜きの覇権を確立した。が、新自由主義は、再びグローバルな搾取を実行中だ。その反動は、全体主義だと歴史は教えるが如何に。2021/12/19

やす

5
経済学の本だと思って読むと肩すかしをくらう。 あくまでも経済思想史の本。ポライニーを初めて知れた。 著者みたいな人に頑張ってもらって、経済学を有用な学問にしてもらいたい。2021/01/24

カモメ

3
経済学を通して社会の中で重要とされた価値観を考えることができ興味深かった。ケインズのように国家を経済学の体系の中心とするのはシュモラーらの特色である。シュンペーターによって、正義や平等は経済学から排除され「パイ」の量の問題とされた。これは今の社会にも通ずる。ダーヴィンの進化論は、生存競争を人間社会に適用すると自然の摂理としての不平等が肯定される可能性を孕んでいたという指摘は興味深い。2021/04/17

尻にきびだんご

2
経済思想史の教科書…というには著者の思想がめちゃくちゃ強く現れていて中立性に欠けるし、かといって新書というには内容が結構専門的でわかりづらい本。この本に出てくる文献に興味を持つきっかけを作れるとは思う。今度ポランニーの本を読んでみることにする2022/11/23

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