星海社新書
文学国語入門

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  • サイズ 新書判/ページ数 336p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065216583
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0295

内容説明

2022年から実施予定の高等学校学習指導要領(新指導要領)において、国語科は大幅な改革が断行されます。その目玉はマニュアルや契約書といった「実用的」な文章を役立てるための「論理国語」設置にあり、「文学国語」は軽視されるのでは、と受け止められました。しかし新指導要領には、国語科は「他者と社会の中での関わり方」の涵養が目標だと書かれています。それこそは、明治期に成立し「転スラ」にまで至る日本の「近代文学」が一貫して問い続けてきたものなのです。「私」が「社会」の中で「他者」と生きる手立てを理解するツールとしての「近代文学」。その読み方を学ぶため、まずは「文学」を「疑う」ところから始めましょう。

目次

プロローグ 他者と生きる術を学ぶのが「文学国語」なら、それは「近代文学」の出番ではないか
第1章 「私」を疑う
第2章 「他者」を疑う
第3章 「物語」を疑う
第4章 「世界」を疑う
第5章 「作者」を疑う
第6章 「読者」を疑う
終章 結局、青葉真司はどんな小説を書けばよかったのか

著者等紹介

大塚英志[オオツカエイジ]
まんが原作者・批評家。1958年東京都生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

30
タイトルで損をしています。言文一致から小説が生まれ、小説から「私」が生成される。小説の「私」というのは作者のことでもなく、リアルな私でもない。小説によって語られることによって立ち上がり、事後的に発見される私である。小林秀雄は、なし崩しに語られる私に対して批判的であった。漱石の『猫』は存在しようもない私を猫に代入して、いわば「私」を疑う小説だといえる。この様に「私」を疑い、「他者」を疑い、「物語」を疑い、「世界」を疑い、「作者」を疑い、「読者」を疑う。各章で論じられるのは、普通は小説の構成要素だと思われてい2020/12/12

hanchyan@ふむ……いちりある

29
『文学国語』。この(あくまでも個人的なだが)奇異な響きの熟語を、私淑する大塚さんが語ってるらしい、となればもうソッコー読む1択。先ずは、何度読んだか知れない「物語の体操」や「キャラクター小説の作り方」やなんかのおさらいみたいな内容で(個人的には)すこぶる入りやすい。そんでまた、終章&あとがきでもって、また新たな視座を示唆してくれてるもんだからありがたいわ〜。もちろん、とてもとても興味深く、とてもとてもとても面白かった。↑上記の終章〜あとがき読んで胸中にじわじわ沸き上がる感動。2025/03/12

武井 康則

12
明治という開化の時代になって、近代文学成立のために新たに発明しなければならなかった「自我(私)」「他者」「物語」「世界」「作者」「読者」について、その起源と影響を述べ構造主義が解体したさまを語っていく。民俗学を修めただけあり、柳田国男を読み込み、(柳田は文学にも深く関わっていた人だから)他と違う資料、切り口をいくつも持っていて素晴らしいのだが、まず、表題がいけない。これでは、高校生以外は買わないだろうし、高校生も買う者はわずかだろう。高校国語で文学の成立、成り立たせる要素の分析、解説などをするわけないし。2021/09/18

のっち

6
☆☆☆★ 「文学国語」の表記が目新しく、どうやら2022年から実施予定の高等学校学習指導要領で新たに設置される科目とのこと。改革の目玉としては、マニュアルや契約書といった日常生活に役立たせるために学ぶ「論理国語」の方に重点が置かれがちだが、そもそも新指導要領の意味を紐解くと、今こそ近代文学の出番だと筆者は説く。非常に読みやすいが、内容は文学の深淵を覗くようで結構難解だと感じた。2021/04/23

oooともろー

4
新学習指導要領を純粋に読む限り、近代文学が今そこ求められている(皮肉を込めて)。近代文学を読むことは疑い方を学ぶこと。暴走しがちな「私」を制御するためには?社会や他者との関わりを考えるための近代文学。2021/06/13

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