内容説明
愛犬を連れて初めて訪れたドッグランでバーベキューに参加した私は、すべすべと光り輝く巨大な光の柱に遭遇する。柱は人々を呑み込んでゆくが、惨劇は、なかったことになる。すると頭の中に声が響き言う。正しいバーベキューをせよ、と。混沌と不条理、栄光と救済を描く著者の新たな代表作。
著者等紹介
町田康[マチダコウ]
作家・パンク歌手。1962年大阪府生まれ。高校時代からバンド活動を始め、伝説的なパンクバンド「INU」を結成、’81年に『メシ喰うな!』でレコードデビュー。’92年に処女詩集『供花』刊行。’96年に発表した処女小説「くっすん大黒」で野間文芸新人賞、ドゥマゴ文学賞を受賞。2000年「きれぎれ」で芥川賞、’01年『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、’02年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、’05年『告白』で谷崎潤一郎賞、’08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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H!deking
91
2020年最後にギリギリ間に合いました(笑)900ページ長かった。なんだか訳の分からない話がつらつらと続きますがマーチダ節が笑えます。でも町田康初心者にはツラいかな(笑)所々でグサッとくる言葉が散りばめられていますが、結局のところ何言ってるんだかよくわかりません。いや、わかるんだけど、やっぱりわかりません。1つ言えるのは900ページお疲れ様でした。良いお年を。2020/12/31
ちぇけら
20
正しいレビューを書きなさいと言われても何を書けばいいんですか姦淫ですかと言うと五月蝿いと言われたので五月蝿いと言っている貴様が五月蝿いと言って遣った。救われたいのであれば救われるしかないのだ。は?何言ってんの?逝ってんの?てか馬鹿?てかてか脳味噌溶けてんの?そうだよな滓っ、滓滓滓、粕漬けにしてやろうか?なんて言うてるうちに俺は犬んなって、世界にアーメン。屹立する柱、はははははは笑える。なんか焼肉の後から気持ち悪いのが気持ち悪い。吐いたらいいのだろうか、救われるだろうか、巣食われるだろうか、犬人間、言うて。2021/12/26
hide
19
一見、無意味な言葉や会話や情景が連なっているように見えてそのなかには実は重要な意味が隠されている。それを発見するのが生きるという事だ__まるでこの分厚い物語から、何かしらの、ありもしないメッセージを受け取ろうともがいている最中に目にするこの文書。流石だよね。もう、お前何言っちゃってるの?この壮大なわけのわからない物語に福音を求め、救いを求めるには最早自分すら脱ぎ捨てて、抜け作になって迷い込むしかないのか。ホサナ。どうか私をお救いください。2023/08/20
れゆにさ
6
これを、ジャンル分けするとしたら?バーベキュー小説かひょっとこ小説か光柱小説か毒虫小説か?いやぁ、飼い犬小説でしょ!ってところが支持率6割ほどではなかろうかwwwそれより何より、長いよ町田センセイ。それでもなお一貫する支離滅裂さ。さすがです。ふと、ケラリーノ・サンドロヴィッチの舞台脚本がシンクロし、となるとナイロン100℃の本公演でしょうよこのナンセンスコメディぶりは!と閃いたら俄然そっちに寄りました!何人くらい賛同いただけるかしら(笑)そして最後まで残った疑問、「ホサナ」とは一体全体。。。なんのこと?2023/12/23
一条
3
むちゃくちゃ。思いもよらぬ方向に常に展開していって何やってんのか分からないけどそこが良い。 舵木禱子と草子、日本平三平を呼んでのバーベキューパーティーの件は笑った。犬に劇を仕込むところまでは面白かった。後半の光柱がどうこうといった辺りからちょっとついていけなくなってしまった。キノコ狩りの人の話は面白い。2024/04/20