内容説明
コロナ騒動で見えてきた、ニッポン人の正体!?世界が認める鬼才監督、押井守の自由で過激でオモシロすぎる日本人論。
目次
第1章 コメ食べて鉄を鍛える。
第2章 ニッポンのコトバ。
第3章 何もせんほうがええ。
第4章 ニッポンでだけ有名人。
第5章 戦後日本を作った将軍。
第6章 NOW & FUTURE
著者等紹介
押井守[オシイマモル]
映画監督。1951年生まれ。東京都出身。1977年、竜の子プロダクション(現:タツノコプロ)に入社。スタジオぴえろ(現:ぴえろ)を経てフリーに。主な監督作品に『うる星やつら オンリー・ユー』(83)など。『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95)はアメリカ「ビルボード」誌セル・ビデオ部門で売り上げ1位を記録。『イノセンス』(04)はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)はヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に出品された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
29
意外と真面目な日本人論、というのが最初の印象。押井守の本なのだから、サブカルと絡めた論考を展開していくのかと思いきや、稲作が始まった古代から外国の文化を取り入れては編集を繰り返してきただとか、日本国憲法を基軸に戦後を解読したり、なんだか真っ当なのだ。とは言え、そこから語られる解釈は、例えば「日本は近代国家じゃないし、市民さえいない」や、SNSと民主主義は「人類には使いこなせないツール」と言ってみたりと、いかにもな押井節が展開されるのでひと安心。そして、映画『攻殻機動隊』と神道の関係性を(つづく)2021/04/20
ひさか
10
コロナ禍の2020年3月〜7月に行われた渡辺麻紀さんとの対談をまとめ、2020年10月講談社から刊行。押井さんのニッポン人論。例によってユニークな考えがポンポン出てくる。小松さんの日本沈没に出てくる政界の黒幕の名セリフ「何もせんほうがええ」がニッポン人の拠り所であると説く押井さんが面白い。コロナ禍を考察するところもあり、示唆にとんだユニークな論考が楽しい。渡辺さんと織りなす、ボケとツッコミが絶妙で、うまい編集だなぁと感心しました。2020/12/25
ユーキ
5
のんきに何にもせんほうがええなんて言えるのは、どこかでだれかが命はってるからにすぎなくて、それが分からない押井さんも結局平和ボケしてるだけなんだよね2021/02/10
なつのおすすめあにめ
4
(オリンピックに向けて企画されたけど、コロナの影響で大きく方向転換させられたらしい)押井守による日本人論(の入門編の入門編)。こんな状況だからこそ、日本と日本人とは何か?を、少しは考えるのもいいかもしれないですね。2021/06/04
いな
4
押井守監督によるニッポン人論。日本は近代国家ではない、何かあればお上がどうにかしてくれるのを待つ、結局は「なにもせんほうがええ」という、滅びることさえも受け入れる死生観をもった独特の民族である日本人。日本人の本質をついているような感じがする。2021/02/03