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出版社内容情報
榊 一郎[サカキ イチロウ]
著・文・その他
鶴崎 貴大[ツルサキ タカヒロ]
イラスト
内容説明
二つある心臓のうちの一つを“勇者”に捧げ、人類との講和を求めた女の“魔王”が、戦争の継続を望む魔族に殺害されてしまったという話を上司から聞かされたクレトは、魔王復活の任務に就くように命じられる。吹けば飛ぶような木っ端役人に、選択の余地などない。人類と魔族の戦争に終止符を打つためにクレトは“魔王”の側近である犬耳しっぽの魔族の少女や、“魔王”復活に必要な心臓を持つ人類最強の“勇者”たちと共に、魔族領域へと向かうことに。そこで待つトラブルを解決するのは…役人特有の小賢しさ!?『アウトブレイク・カンパニー』の著者と『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』のイラストレーターが贈る、新作ファンタジー開幕!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
草薙香里
13
表紙がツボ過ぎて…中のイラストも素敵でした。これは…続き出るんだよね?まだ魔王復活してないもんね?2021/01/20
TERU
12
人類と魔族の戦争から始まり、種族間の違いによる価値観の相違に切り込んでいく。 基本的に『おね✖︎ショタ✖︎いも』な作品(大雑把)。 この作品色々とおかしいです。イラストが鶴崎先生に企画当初から決まっていて、その結果主人公がショタのおねショタ作品になり、担当編集はベテラン作家という謎の布陣で送るよく分からない作品。 内容自体面白く、シリーズ前提の第1巻ですので続きが読みたい作品。2021/01/23
真白優樹
8
百年もの間、人類と魔王が相争い、勇者と魔王の終戦の約束が反対派に破られた世界で、人類側の小役人の少年が魔王復活の為に旅に出る物語。―――例え姿は違っても、心に同じ気持ちがあるのなら。 百年も相争ってきた二つの種族が、口約束程度で和解できるわけもなく、そんな前途多難な旅の中、生き残る嗅覚に長けるが故の小役人ならではの勇気と機転で道を切り開く。そんなどこか変化球に見えて、実は王道に創り込まれたファンタジーであり、芯がどっしりと安定しているが故に安心して読める物語である。旅の行方とは。 次巻も須らく期待である。2020/12/02
八岐
6
★★★☆ 仔役人とは言い得て妙だが、このクレト、小役人というにはやる事が大胆すぎる。孤児出身の天涯孤独、自分の身一つの保身で済んでいて、組織内での保身には拘りないからか。稀に居る官民政巻き込んで大仕事する破天荒官僚の類かもしれないが、少なくとも小役人ではないわなあ。長い戦争の渦中に民族対立、感情と利害の問題が混沌としている中で理念や正義感を前に押し出して解決しようとしてもより対立が深まる可能性を鑑みれば、クレトのようにただ現場の実情に合わせて対処する方が良いのかもしれない。大目標は定められているのだし。2021/01/16
コロンブス
4
タイトルから想像していた内容とは正反対な、民族問題をテーマに据えつつ泥臭く血腥い世界を舞台にした物語。小役人という立場を最大限に活かして場を切り抜けるクレトやヒロインのミユリとメルダ、魔族を嫌いながらも立場や使命を弁えて行動するリンデン卿、戦争終結に対して冷めた態度で様子を見守るミルドレッド。作中での立ち位置やスタンスが見え隠れしながら各々の個性を発揮していく説明とアクションのバランス良い展開は、流石ベテランな著者ならではと言ったところか。皆立場が違う故、今後の展開次第で変化していく関係性に期待。2021/01/03