内容説明
組織は立ち返る原点を持っていた!「勝ちポジ」に象徴される早稲田ラグビーのこだわりを明かす。
目次
新国立競技場『荒ぶる』がこだまして
監督就任
指導開始
早稲田のDNA
変化
覚醒
学院の教え
『荒ぶる』に向かう4年間
キャプテン
徹底
現実
40日
優勝
明日へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Comit
39
上司からの借読本~著者が監督就任2年目で、早稲田大学ラグビー蹴球部を11年ぶりの日本一に導いた手法と、そこまでの過程を綴った一冊。『君たちはどうしたい?』と著者は部員に投げかける。組織が一丸となって物事に取り組むために必要なことは「主体性」と目的に向かっていく「方向性」、自分たちで考え、アクションを起こさせる。監督やコーチが行うのは、そのきっかけ作り。新しいものを取り入れつつ、代々受け継がれてきた伝統も尊重する。言われたことしかやれない選手たちが、活気にあふれ日々変わっていく様子は興味深かった。2022/11/27
ceskepivo
9
たかがラグビー、されどラグビー。著者の監督としての経験談は、ビジネスの世界でも活用できる。スポーツにしてもビジネスにしても人間の営為だからだ。 「初心者が教えられるプレーを試合前にするところに、基本を大切にして、そこに高等プレーを積み上げていく帝京の強さがうかがえた。」「コーチたちに指示を出す場合、「この考えでよいのか」と一旦は自問自答する。「自分が逆の立場だったらどう感じるか」ということも考えた。」「(指導者として)一番大切なのは「自分に欲がない」ことではないかと思う。」2025/04/23
HaruNuevo
8
実践に基づいた組織論の参考になるかなと思って拝読したけど、相良監督の佇まいそのままの飾らない文体が思いの外心地よく。長年優勝から遠ざかっていた早稲田大学ラグビー部を、就任2年で大学日本一にまで育て上げたその背景には、継承と創造、そして文化という言葉があった。奇しくも最近好んで読んでいるオールブラックスの組織論、リーダーシップ論との共通点が多く、結局のところ成功している組織には共通項が多いのだな、と感じた。2020/12/21
Masahiro Tanaka
3
現早稲田大学ラグビー蹴球部監督の相良氏による一冊。監督になった経緯や、就任後、チームを変えていく様子が描き出されている。仕事でもスポーツでも「自分で考える」ということがとても大切だということが良くわかる。前任の山下大吾氏は面識はないが同学年ということもあって応援していたのだが、100周年のプレッシャーが途轍もなかったんだ、ということが伝わってきた。2020/12/22
よこまつ
3
スポーツ関係者の自伝本は時々読みたくります。ここ最近はラグビーがマイブームなので、ここ最近強い早稲田監督自伝本は読まざるを得ず。伝統校の名に相応しい、早稲田ラグビーを体現した方。自分の競技人生も監督としてのメソッドも全て早稲田一色。働きながら監督業ができる組織づくりが必要というのは、昔からやってるだろうけど、今のご時世でも本当に必要かつ、正論な方針と頷けました。まさに持続可能性がある組織。大学ラグビーはやっぱり面白い。2020/11/01