講談社選書メチエ<br> 「人間以後」の哲学―人新世を生きる

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講談社選書メチエ
「人間以後」の哲学―人新世を生きる

  • 篠原 雅武【著】
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  • 講談社(2020/08発売)
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  • サイズ 46判/ページ数 296p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065207819
  • NDC分類 102
  • Cコード C0310

出版社内容情報

21世紀に入ってから、以前にもまして人類は、大地震、台風、集中豪雨などの自然災害に遭い、今また新しいウイルスとの共存という課題を目の前にしている。もちろん、日本も例外ではない。
ここに出現しようとしているのは、私たちが今まで意識することなく当たり前に存在することを前提にし、その中で生きていると思ってきた「世界」が根底から崩れ去ろうとしている状況ではないだろうか。その認識が示されているのが、2000年に提唱された地質時代の区分である「人新世」だろう。これは人類の著しい発展の末、地球規模の環境変化がもたらされる時代として定義される。そこでは、今まで当たり前だった世界は、まったく当たり前ではなくなる。
だが、そんな来たるべき時代にはどのような世界が出現するのか、そしてその世界の中で人間が「人間」であるための条件とは何か、そのとき私たちは何を拠り所にして生きていけばいいのか、といったことは、まだ問われ始めたばかりである。ドイツの哲学者マルクス・ガブリエル(1980年生)の名を知らしめた著作の表題になっている『なぜ世界は存在しないのか』という問いは、その一つの試みだと言うことができる。
本書は、ガブリエルのほか、近年日本語への翻訳が相次いでいる、カンタン・メイヤスー(1967年生)、ティモシー・モートン(1968年生)、グレアム・ハーマン(1968年生)といった1960年代生まれの哲学者たちを簡便に紹介しつつ、その思想を正面から検討し、日本の状況と照らし合わせる中で、これから先の世界と人間をめぐるさまざまな問いに答える方法を提示するものである。哲学・思想のみならず、建築や現代美術、演劇といった芸術の世界とも深くコミットしてきた著者が渾身の力を込めて書き上げた本書は、これまでの集大成であるとともに、「その先」に見える可能性を指し示すものにもなっている。
現代哲学の優れた概説書である本書が、同時に「予言の書」でもあることは、今後の時間の中で証明されることだろう。誠実に思索したいと思うすべての人に捧げる。

[本書の内容]
プロローグ
第1章 世界の終わり?
第2章 世界形成の原理──ガブリエルとメイヤスー
第3章 人間から解放された世界──ティモシー・モートン
第4章 「人間以後」の哲学──グレアム・ハーマン
第5章 人間の覚醒――柄谷行人
第6章 地下世界へ──フレッド・モーテン
第7章 新しい人間の条件──アーレントからチャクラバルティへ
エピローグ

内容説明

二一世紀、地球の変化は急加速し、自然災害は激化している。温暖化による異常気象、生態系の破壊と大量絶滅、そして未知のウイルスの脅威。新たな条件の下で「人間」であることを余儀なくされる来たるべき世界の崩壊を、いかにして生き延びるのか?マルクス・ガブリエル、カンタン・メイヤスー、ティモシー・モートン、グレアム・ハーマンなど、世界の最前線に立つ哲学者と対話しつつ気鋭の著者が現実を正確に分析し、「その後」の世界を展望する。

目次

第1章 世界の終わり?
第2章 世界形成の原理―ガブリエルとメイヤスー
第3章 人間から解放された世界―ティモシー・モートン
第4章 「人間以後」の哲学―グレアム・ハーマン
第5章 人間の覚醒―柄谷行人
第6章 地下世界へ―フレッド・モーテン
第7章 新しい人間の条件―アーレントからチャクラバルティへ

著者等紹介

篠原雅武[シノハラマサタケ]
1975年、神奈川県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都大学総合生存学館(思修館)特定准教授。専門は、哲学、環境人文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

無重力蜜柑

10
よくもまあ、これだけ薄い内容をポエムで嵩増しできるものだ。著者の主張は以下のように要約できる。「人間は公共圏=言語的な世界を築いてきたが、その外側に感覚的でリアルな自然が存在することが地球温暖化により明らかとなった。この現状に対応するため人文学の革新が必要だ」。本書の三割は勿体ぶった言い回しと比喩、三割は同じ主張のリフレイン、三割は学者や芸術家からの引用(その全てを筆者は驚くべき単調さで自身の主張に直結する)である。よって論旨に必要な記述だけ抜き取って再構成すれば本書の分量は1/10以下で収まるだろう。2024/04/24

msykst

10
思弁的実在論やオブジェクト指向存在論や人新世みたいな昨今の思想的潮流の話の再確認として読んだ。この手の話の中では、例えば「人とモノとのフラットネス」みたいなアプローチが強調されるイメージがあったけど、本書では一貫して感覚や実存の問題にこだわって論じていたのが印象的だった。2023/03/04

chiro

3
「人間以後」が象徴するものとは一体何なのか?そして、それ以後を生きるとは?どういう事なのかを考えながら読んでいた。モートンの著作を読んだ後であったし、その著作の翻訳者がこのほんの著者であったので課題設定は同じ中でそれ以外の学者を含めて著者が考える「人間以後」を生きるという問いかけに対する論考は耳を傾けるに値するものであったが、こうした議論が人口に膾炙することはまだまだ難しい環境にあるのだろう。2023/05/06

エジー@中小企業診断士

3
著者は本書の課題を、1)脆さと定まらなさという実存感覚の内実を問うこと、2)人間から離れているが人間もまた住みつくところとしての世界をめぐる考察として現代の哲学・思想を読み解くこと、3)生活世界とそれをとりまく「事物の世界」(つまり、かたちなきかたちの世界、沈黙と無音、痕跡的な事物、アンダーコモンズの世界)の差異に関心を向けることと要約している。「私たちは世界の終わりの後の状況を生きている」(ティモシー・モートン)哲学者も地球環境の破壊、気候危機、人間の時間感覚を超えた地球史を考えざるを得ないのは当然だ。2023/04/22

鉄竜

3
90年代後半生まれの自分にとって、個が形成される時期に3.11や集中豪雨に対しインフラ/土木技術が敗北する姿をまざまざと見せつけられてきた、本章では磯崎新らが引用され頻繁に建築スケールでの議論がなされていたが、都市計画のトレンドである縮退やコンパクトシティ周りの議論と接続する余地もありそう 2021/10/03

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