出版社内容情報
死にたいほどつらい時、人は何をしたらよいのか?躁鬱病を患う著者が、「死にたい人」からの電話を10年受け続けてわかったこと。
内容説明
死にたくなるのは懸命に生きてるから―そのエネルギーは、きっと転換できる。
目次
1章 反省禁止!
2章 24時間、悩める人
3章 不滅のジャイアン
4章 とても、苦しい時に
5章 「いのっちの電話」から
6章 自殺者をゼロにする
7章 天下一の生真面目人間だから
8章 僕の毎日の過ごし方
9章 苦しみ自体が力となる
終章 悩むのは、才能の一つ
著者等紹介
坂口恭平[サカグチキョウヘイ]
1978年、熊本県生まれ。2001年、早稲田大学理工学部卒業。建築家・作家・絵描き・歌い手、ときどき新政府内閣総理大臣。著書に『幻年時代』(幻冬舎、熊日出版文化賞)の他、弾き語りCDアルバムがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おたま
55
『自分の薬をつくる』とほぼ同時に発行されている。こちらが理論編で『自分の薬をつくる』が、ワークショップを中心にした実践編というところ。内容は、今、死んでしまいたいと思っている人に向けて、心や生活を、どうしたそこから転換していけるかを考え述べたもの。両著ともに、日課を作ること、アウトプットの大切さ、自己否定を創造性に転化すること等を勧めている。著者自らが躁鬱病と診断され、鬱の時の自分から脱出するために、そして、本気で自殺者をゼロにするために書いている。何度も自分の携帯番号を掲載していて、本気度が伝わる。2021/05/24
ネギっ子gen
49
医師から躁鬱病の診断を受けている著者が、個人情報の最たる携帯番号を公開し、個人で<死にたい人であれば誰でもかけることができる電話サービス>「いのっちの電話」を2012年より無償でやっている。本家本元の「いのちの電話」がほとんどつながらないという状況を知り、欝状態になることで周期的に死にたくなる著者が勝手に始めたもの。その動機は「自殺者がいることが当たり前になってしまっている。そのこと自体が異常なのではないか」と。一日に7人程かけてきて、一年だと2000人を超える。最初と最後に、携帯番号をゴチックで明記。⇒2020/09/16
フム
35
「いのっちの電話」という、死にたい人が誰でもかけられる電話サービスを10年続けている坂口さんの本。『苦しいときには電話して』というタイトルは、何らかの苦しさを抱える人にとって、自分に呼びかけられたような気持ちにさせるのではないだろうか。私も素通りできず手に取った。坂口さん自身が周期的に死にたい状況になるらしい。日本の自殺者は三万人、この夏はいつも以上に女性の自殺者数が多かったとの報道もあった。そんなときに、誰か話を聞いてくれたなら違っていたかもしれない。気持ちがふさぐと電話してくる友にもこの本を渡したい。2020/11/01
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
32
【1回め】珍しく同じ筆者の本を続けて読んでしまった。いや、「読まされた」と言っていいだろう。これは、鬱病とか双極性障害とかといった、特定の疾患の本ではない。より広く「死にたい」と考えている人、考えたことがある人、これから先考えそうな人に向けた本である。「死にたい」は身体からのサイン、「興味がなくなってしまった」は「やりたいこと」があることの裏返し、日課を作って、それを毎日やっていくことが「薬」であることは、先に読んだ本とも共通しているが、両方とも読む価値はある。「いのっちの電話」、やってみようかなあ(笑)2020/10/17
踊る猫
30
またしても、不明を恥じなければならない。この著者のことは知っていたが、偽善を押し売りする人としか思っていなかったのだ。だが、私自身「死にたい」をこじらせる人間として、ここまで哲学的に(?)「死にたい」という気持ちを腑分けして、しかも自分の実存に根ざした形で論じる本だとは予測してなかったのだ(その分、ロジカルとは言えないかもしれない)。死にたい時、その死にたい気持ちを吐き出せと坂口恭平は書いている。それは彼が言うように(彼が敬愛するベケットのように?)小説を書くことでもあるだろう。彼に電話するのも手なのかも2021/02/17
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