出版社内容情報
漢字は知恵の玉手箱! 「企鵝鳥」とは? 「育」「正」は何の形? 人名漢字、異体字、国字など、やっぱり漢字は面白い!
内容説明
世界最長の歴史を持つ文字=漢字は知恵の玉手箱!あなたの周りにある漢字の知られざる面白さを伝える漢字教室、開講!
目次
第1章 漢字と暮らす(日々の暮らしと漢字;「令和」の漢字学;旅先で出あう漢字;人名用漢字について)
第2章 漢字をまなぶ(漢字学のすすめ;漢字の履歴書;異体字のはなし;情報化時代と漢字)
著者等紹介
阿辻哲次[アツジテツジ]
1951年大阪府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。静岡大学助教授、京都産業大学助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て、京都大学名誉教授。(公財)日本漢字能力検定協会漢字文化研究所所長。文化庁文化審議会国語分科会漢字小委員会委員として、2010年の常用漢字表改定に携わる。専門は中国文化史、中国文字学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
62
「令」の字形の「正しさ」とは何なのか。指導する字形が小・中学校でちがっていて、トメ・ハネなど細部にこだわるのはナンセンスではないのか。などなど。阿辻先生自身は「しんにょう」が一点でも二点でもよいとの意見。ちなみに表紙の著者名は二点。こんな混乱は戦後の文字改革の内容が、実は学校の先生にもよく知られていないことと、電子化のときの拡張新字体の影響らしい。既存の本にはあまり出てこない、漢字についての雑学と、漢字の乗り物として、特に活字からコンピュータ・スマホまでの現代の流れを考察。おもしろくて一気読みでした。2020/11/09
けんとまん1007
34
漢字。あまりにも身近な存在でありながら、知らないことも多く、とても興味深く読めた。漢字も時代と共に、変化してきたし、これからも変化していく。その背景が、面白い。2020/04/08
六点
26
肩が凝らずに読める、漢字トリビアエッセイ。他の人も多く書いているが、「令和」についてのお話は実に興味深かった。「令は『命じる』という意味がどーたら」と、言う人を、今後、鼻で笑うことができます。それだけでも、この本は購入する意味があると思います。巻末でコンピューターの発達により、日本人はほぼ無制限に漢字を駆使できるようになったと、述べておられます。しみじみ、ぬこ田はその余慶に与っているなあ、と、思います。漢字の思いもかけぬ使い方を、この新しい時代に発案される人が、きっと出て、漢字の生命を延ばすのでしょう。2021/08/11
ま
21
需要の需の字には「ジクジク・ヌルヌル」の意味がある。それでいくと「儒教」には「ささいなことでゴチャゴチャ言う奴ら」という侮蔑的なニュアンスがあったと考えられるらしい。思わずニヤニヤ。形声文字と会意文字は意識しておくと吉なんだろうな。令和の令も、下が「マ」の形だろうが「叩」のつくりの形だろうがどちらも正しい漢字。「企」の原義は「つまだつ」。今回もいろいろと為になって面白い。シンニョウの点の数でゴチャゴチャ言う奴ら(儒?)に読ませたい本。2021/06/23
りらこ
16
早速授業で使える!漢字の切り口がたくさん。名前に使える人名漢字については、なるほど!が多くて。ちょっとクスリと笑いながら。#Netgalley2020/03/23