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出版社内容情報
松岡 学[マツオカ マナブ]
著・文・その他
内容説明
数の起源は、古代メソポタミアに遡ります。その後、長い年月の間に0が発見され、負の数が発見され、目に見える「実数」の世界が構築されました。「虚数」が認められると、「複素数」が本質的な数だと考えられるようになります。そして、数の世界の拡張は、「四元数」や「八元数」へと続いていきます。
目次
第0章 はるか古代の道―数の起源
第1章 現代へ続く道―自然数から実数へ
第2章 複素数の草原―虚と実の数
第3章 複素数の庭園―複素平面に生息する数学
第4章 四元数の池―4次元の数
第5章 四元数の森―変換という観点から
第6章 八元数の湖―八元数の世界
第7章 大海へ―八元数を超えて
著者等紹介
松岡学[マツオカマナブ]
1970年、三重県四日市市生まれ。岡山大学理学部数学科卒業、名古屋大学大学院理学研究科修了、名古屋大学大学院多元数理科学研究科満了、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科修了。博士(学術)。大阪樟蔭女子大学、滋賀文教短期大学などを経て、高知工科大学准教授。専門は代数学(環論、代数的符号理論)、数学教育。最近はアドラー心理学を数学の教育に取り入れる実践研究に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bapaksejahtera
9
小学校6年で5つ上の叔父の代数本を見て胸を時めかした。以前「ゼロからわかる虚数」を読んだことから、本書に挑戦する。しかし70を超えると新しい世界に馴染みにくく、読後夜郎自大の気分がしてきた。本書では数を集合や群として捉える記述で始まる。いきなり難しい。複素数演算で複素平面の概念は幸いに上記書籍のお陰で無理なく理解する。次いで四元数は初めて知ったが二元(複素)数の拡張と同様、ベクトルへの延長も概念としては理解できたが、それ以上の理解は難しい。こうした拡張が八元数まで、と知ってこれが分かれば良いと本を閉じた。2021/09/01
ノリピー大尉
8
正しく理解するために、後日、再読したいと思う。 「3×0=0」を証明する話(60ページ)は、衝撃的だった。2023/01/02
africo
5
自然数、マイナスを加えて整数、分数を加えて有理数、無理数を加えた実数、虚数を加えた複素数、と数の概念が順次拡張されてくのは、学校の記憶があるし、感覚的もわかりやすい。でも数学の世界ではもっと拡張されているらしい。じゃあその先の数って一体なんだ?そもそも数の範囲を拡張するってどんな概念なんだ?という事が知りたかった。この本はそれに答えてくれているのだろうけど、最早自分には証明を丁寧に読み込む根気が失われていた。若い頃は論理がわからず、歳をとると根気がなくなる。雰囲気は理解したつもりだけど…ああ、何か悲しい。2020/03/18
す○○
4
「四元数」「八元数」を初めて知る。当然自分は理解するレベルに至らず。前半の数学のこれまでの進化の過程の解説は分かりやすく、自分が苦手としているベクトルの内積まで触れていただきありがたい。人類が築いてきた知識の無限の進化のスゴさを思うとともに、自分自身の理解力の限界も思い知る。2023/05/16
takucyan1103
4
本書は、身近な自然数からあまりなじみのない四元数、そして最終的には八元数まで、次々と数の世界が拡張していく様子を、数学的に眺めることを目的にしています。2020/11/25