内容説明
凄惨な轢き逃げ遺体が運ばれ、解剖が始まった。唯一の目撃者は8歳の女の子。警察が目撃証言を取ろうと詰め寄るが、ミチルはその少女をかばって、若い警察官を殴りつける。実はミチルも、かつて友達の轢き逃げ事件の「目撃者」になったことがあった。21年の時を経て、2つの事件の闇が照らし出されていく。
著者等紹介
椹野道流[フシノミチル]
法医学教室勤務のほか、医療系専門学校教員などの仕事に携わる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆみきーにゃ
84
シリーズ二作目。子どもの死、赤ちゃんの死は小説の中だけのお話でも読むのが苦しい。幽霊のお話、嫌いじゃないけどなんだかな〜伊月と筧、そしてミチルの絡みが面白いから続きも読むけど、もう幽霊はなしでお願いしたいな。2022/06/30
坂城 弥生
57
砂奈子ちゃんの復讐は正しいのだと、私は思う。ミチルもかなり重い過去を抱えていたんだね…よく警察と関わりのある仕事選べたなぁと、その強さに驚いた。伊月は軽薄で無責任な感じがもう少し薄くなれば嫌いにならずにすむんだけど…2020/12/08
まひる
45
シリーズ第2巻。1巻の登場人物がそのままで、起こる事件は変わるので、とてもスムーズに読めました。ミチルさんの辛い過去が明かされましたが、乗り越えて、次作を期待です。法医学という設定も好きだし、教室のみんなの関係が深まっていく感じがとてもいいです。2020/09/22
白きゅまⅢ
39
新装版『鬼籍通覧』シリーズ第2巻。『無明の闇』とは、何とも作品に合った素晴らしいタイトルです♪取り扱われた案件は、非常に腹立たしくて居たたまれない気持ちになりますが、間奏のもぐもぐタイムが、荒んだ気持ちを温かく和らげてくれます!まだまだ未熟なミチルと新米の崇を優しく見守る都筑教授が、とても魅力的です♪作品自体は、ミステリというよりはホラー要素が大き目ですが、余り小説では目にしない法医学の作品なので、今月発売の3巻も続けてチャレンジしたいと思います!★★★☆☆2019/11/01
一華
35
シリーズ2作目…偶然にも2体続いた赤ちゃんの解剖、そして轢き逃げされた遺体の解剖が、ミチルの過去のトラウマを呼ぶ。伊月とミチル、そして筧も加わり、過去と現在の事件の闇を明らかにしていく。あいかわらず飄々とした都筑教授がいい味を出してます…2020/06/10