出版社内容情報
否定しない、追及しない、口外しない。そこで語られる、様々な嗜好(アディクト)を持つ人々の言葉。
内容説明
「皆さん、おはようございます、日直の杏子です」「拒食も過食も不眠も自傷の一種だ」「僕はあなたがたを愛しているので、方法は記しません」「関東地区でパーティー希望です」「俺は死にたくない!」「だってわたしはもう子供じゃないから!」人々の声は、あなたに届くでしょうか?第39回野間文芸新人賞受賞作。
著者等紹介
高橋弘希[タカハシヒロキ]
「指の骨」で新潮新人賞を受賞しデビュー。若手作家の描いた現代の「野火」として注目を集める。同作にて芥川賞候補、三島賞候補。「日曜日の人々」で野間文芸新人賞受賞、「送り火」で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
53
なかなか重い本であった。精神的に安定したタイミングで読まないとずるずると世界へはまってしまいそうな力を持った本になっている。だが読まないと方がいいわけでない。人に優しくしたい・自分に優しくしたいと改めて感じさせてくれるきっかけをつくれる作品だと思う2024/09/03
サンタマリア
36
読んでいて寂しくなった。多分、朝の会に感情移入していたからだと思う。『僕は拒食も過食も言葉だと思っているよ』。大切なのは言葉の使い方と言葉を受け取る人の存在なんかな。死者に言葉を伝える方法は確かによう思いつかん。2023/03/27
いっち
33
21歳の主人公は、従姉の自殺で、自助グループの存在を知る。自助グループの冊子が「日曜日の人々」。メンバーの個人的な悩みや問題が書かれている。「日曜日の人々」を読むため、主人公は自助グループに加入する。メンバーが自殺し続ける自助グループは存続すべきなのか。前回読んだときは、自助グループでなく医療機関を受診すべき、自助グループには近づかないべきと思った。再読し、自助グループにも存在意義は大いにあると感じた。「他者に何かを伝えることが救いになる」「数人の死者を出したが同時に多くの生者も生み出した」。役割はある。2023/02/15
Tαkαo Sαito
20
相変わらず読みやすい文体でするする読めたが最後までいまいち理解できなかった。。。悔しい。2023/07/26
キビ
18
はっきり言って辛い。読んでて苦しい。でも、読んでしまった。ページは少なめなのに、心と頭に入ってくるものの量が半端ない。作者の紡ぐ、文と言葉の為せる技?そしてまた、ぐるぐる考えてしまう。纏まらない…。寝る前に読む本ではなかったなぁ。別作品ってどんな感じなのだろう。読んでみたい。2019/11/04
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