出版社内容情報
性とお金と嘘と愛に塗れたこの世界を、私たちは生きている。
深い闇の果てに光を掴もうとする女性たちの、闘いと解放。直木賞作家の真骨頂!
とにかく、私たちは生き残った。闇夜に潜む蛙に怯えていた子供時代から。
ミスコンで無遠慮に価値をつけられる私。お金のために愛人業をする私。夫とはセックスしたくない私。本当に愛する人とは結ばれない私――。
秘密を抱える神父・金井のもとを訪れる四人の女性。逃げ道のない女という性を抉るように描く、島本理生の到達点。
内容説明
性とお金と嘘と愛に塗れたこの世界を、私たちは生きている。ミスコンで無遠慮に価値をつけられる私。お金のために愛人業をする私。夫とはセックスしたくない私。本当に愛する人とは結ばれない私―。秘密を抱える神父・金井のもとを訪れる四人の女性。逃げ道のない女という性を抉るように描く、島本理生の到達点。
著者等紹介
島本理生[シマモトリオ]
1983年東京都生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作を受賞。2003年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞を受賞。2015年『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。2018年『ファーストラヴ』で第159回直木三十五賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
345
島本 理生は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、神と宗教の連作短編集、最近ではなく直木賞受賞前の作品なので、どちらかというと純文学のテイスト、女、花村萬月のような感じでした。オススメは、『サテライトの女たち』です。【読メエロ部】2019/11/10
いつでも母さん
224
島本さんの作品を読むときはドキドキする。私の心と体が受け付けない時があるからだ。今作は神父・金井がキーで連作短編4話。正直言ってお手上げでした。性もお金も噓も愛も宗教もどれも私には響かない。ストンと腹に落ちないのがちょっと悔しい。私の感性は錆付いてるのだろうか?そんな感じ。島本理生ファンにはそこがまた惹かれるのだろうなぁ。2019/11/20
ゆのん
194
【NetGalley】心に深い闇を抱える女性達の物語。彼女らの行動には共感出来ないがまるで自傷行為の様に自分自身を痛めつけているように思える。所々に出てくるキリストの教えが彼女達の罪深さと人間らしたを浮き彫りにする。真の愛を手にするために闇の中を彷徨う姿には痛みすら感じる。3242019/10/25
うっちー
186
よくわかりませんでした。2019/11/11
❁かな❁
183
島本理生さんの作品を読むのは12作目。金井神父で緩やかに繋がる短編集。どの女性も深い闇の中、傷つきながら秘密を抱えている。全体的にすごく痛々しく重い。暗い気分になってしまう気持ち悪い場面は読み進めるのが苦しかった。体調悪い時は辛いかも。文章はいつも綺麗で読みやすい。島本さんの作品大好きな物もいっぱいあるけどたまに私には合わないのがあって今作は好みではない。『わたしたちは銀のフォーク〜』が1番好き。『君が降る日』『一千一秒の日々』『あなたの愛人の名前は』『よだかの片想い』『ナラタージュ』などもお気に入り。2020/01/17