内容説明
ロス市警ハリウッド分署深夜勤務女性刑事レネイ・バラードがボッシュと共演。深夜勤務から署に戻ってきたバラードは古い事件ファイルを見ず知らずの男が漁っているのに気づく。男はロス市警を引退したハリー・ボッシュだった。ハリウッド分署管内で発生したある未解決事件の記録を内密に調べていたのだ。Amazonオリジナルドラマ「BOSCH」原作シリーズ。ボッシュ&バラード第一作!
著者等紹介
コナリー,マイクル[コナリー,マイクル] [Connelly,Michael]
1956年、アメリカ・フィラデルフィア生まれ。フロリダ大学を卒業し、フロリダやフィラデルフィアの新聞社でジャーナリストとして働く。彼の手がけた記事が、ピュリッツァー賞の最終選考まで残り、ロサンジェルス・タイムズ紙に引き抜かれる
古沢嘉通[フルサワヨシミチ]
1958年、北海道生まれ。大阪外国語大学デンマーク語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
125
新シリーズ・キャラクター、レネイ・バラードとハリー・ボッシュが早くも共演。複数の事件の1つはなんと前作『汚名』の囮捜査で知り合った薬物依存症の女性エリザベス・クレイトンの娘が亡くなった事件。そしてボッシュはそのエリザベスを引き取って自分の家に住まわせていた。いやあ、まさか前作の最後にエリザベスに誓った事件の捜査を読めることになろうとは、コナリーは本当に読者のツボを押さえる術をよく知っている。そして物語はバラードの章とボッシュの章が交互に語られる。この構成が2人の刑事を対比させ、そして胸に沁み入りさせる。2021/10/08
ケイ
124
ボッシュは女性が絡むと、私生活でも仕事でもちょい情けなくなるから、別な意味でハラハラ。しかも今回はどちらもでハラハラというより、いい加減してという気持ちも。バラードとボッシュのパートと交互というのは、面白さが少し減じてしまうようだ。後半は盛り返しを期待したい2021/09/21
のぶ
82
まだ上巻を読む限りだが、本作ではレネイ・バラードという深夜勤務担当の女性刑事を主人公の一人に据えた事で、作品が新鮮になったような気がする。深夜勤務からハリウッド署に戻ってきたバラードは、古い事件ファイルを見ず知らずの男が漁っていたのに気づく。その男こそ、もうハリー・ボッシュで、一度はボッシュを追いだしたバラードだったが、その事件に興味を示す。上巻ではストーリーの進行が緩やかで二人の接点も少なく、章ごとに二人の視点が入れ替わる構成になっている。二人は今後どんな展開を見せるのか?感想は下巻で。2020/12/30
パトラッシュ
70
本書の記述と出版年からすると、ハリー・ボッシュ68歳の事件となる。文字通り純血種の刑事として犯罪捜査に没頭する姿は変わらないが、さすがに老いの影は迫ってきた。前作『汚名』で異母弟ミッキーが、今作は女性刑事レネイが協力者として登場するのは著者一流の複数事件が絡むドラマもあるが、昔と違ってボッシュの単独捜査で解決する展開は苦しくなったためかも。レネイとボッシュの組み合わせは、老練の職人が若手を鍛えているようだ。ボッシュは長い刑事生活の知恵を伝える後継者に恵まれなかったが、ついに見つけたのかもしれない。(続く)2020/12/08
chiseiok
61
老いた牡ライオンと若くしなやかな女豹、ボッシュ&バラードのチームBB、最強タッグ結成ですな。年齢性別は違えど良く似た頑固者の二人、コンビ成立まではすったもんだあると踏んだんですが、あれ?割とすんなり。前作から御縁のエリザベスとは結局アレでしたけど、でももうチャラいとは言わないよボッシュ。昔のドヤ感全開の性急な感じではなく、穏やかでナチュラルな成り行きにほっこり。が…それで済ませる作者では無い。上巻最後この展開、どツボ、どん底、大ピンチ。膝も痛むし白髪も増えた。けど、まだまだ行けるぜハリーボッシュ。頑張れ!2020/12/03