内容説明
「つばさ!」たった十五分の間に、たぶん二十回はつばさの名前を呼ぶ。「つばさの名 何度も呼ぶよ 原田真紀。」後ろから、パウロくんが一句よむのが聞こえた。一年生から六年生までの個性豊かな六人の通学班の物語。
著者等紹介
山本悦子[ヤマモトエツコ]
1961年、愛知県生まれ。元小中学校教員。「グッバイドール」で第12回月刊MOE童話大賞童話賞受賞。1996年、『ぼくとカジババのめだまやき戦争』(ポプラ社)でデビュー。『WA・O・N夏の日のトランペット』(ひくまの出版)で第7回新・北陸児童文学賞受賞。『がっこうかっぱのイケノオイ』(童心社)が第57回青少年読書感想文全国コンクール小学校低学年の部課題図書に選ばれる。『先生、しゅくだいわすれました』(童心社)がミュンヘン国際児童図書館の選ぶブックリスト「The White Ravens 2016」に選ばれる。2017年『神隠しの教室』(童心社)で第55回野間児童文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆみねこ
83
通学班でたった一人の1年生・翼。お世話係りは5年生のマキ、班長でしっかり者の里奈と俳句を読むブラジル人パウロは6年生。ずけずけとものを言う4年生の圭太、おしゃれな2年生ティアラ。6人の通学路と翼の家の複雑な事情、呪いを解くために彼らの取った行動。とても素敵な1冊、児童書ですが大人にもお薦めです。2020/04/02
信兵衛
28
仲間たちが協力し合ってつばさを助けよう、大事にしようという行動はとても尊いと思います。お薦め!2019/12/02
keith
27
児童書。同じ通学グループに属する学年の違う子どもたち。言葉は人を癒したり、助けたりすることがある。けれども使い方を誤れば、人を傷つけたり、呪いの中に閉じ込めたりすることもある。そんなことを教えてくれる作品でした。2020/02/05
たまきら
20
登校班6人組のお話です。毎日いやでも会うのに、友達というわけでもない不思議なご縁。きづけば1年生のお世話係になっていたり、リーダーになっていたり、お笑い担当になっていたり…。小学生らしい悩みや大人の大変な問題までもりだくさん。でも六人が色々考えながら大人を巻き込み成長していく姿がまぶしかったです。爽やかな読後感でした。2020/12/13
のり
19
児童書ならではの言い回しもあるが、大人が読んでもハッとする言葉がたくさんある。集団登校のグループが、小1のつばさの問題を中心に、自分の心や家族の事と絡めながら、自分のやれることを考える。呪いとお呪い…セイコさんは本当に安倍晴明なのかもしれないね。2020/04/27