出版社内容情報
創業社長の死で編集部から干された経済誌編集者・大原史郎が企業事件の真相に迫る。企業戦線の熱を伝える文庫書下ろしビジネス小説!
内容説明
経済誌編集者・大原史郎。創業社長五十嵐岳人が亡くなり、夫人が会長に、息子の隼人が社長に就いた。一匹狼の大原は窓際に追いやられる。囲碁仲間のとりなしで、扱ってきた経済事件を掘り下げることを決意する。重電メーカー元会長失脚事件。病床の元会長から本音を引き出し真相に迫れるか!?
著者等紹介
江波戸哲夫[エバトテツオ]
1946年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。都市銀行、出版社を経て、1983年作家活動を本格的に始める。政治、経済などを題材にしたフィクション、ノンフィクション両方で旺盛な作家活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yunemo
25
勘違いでなければ、著者久々の新作と捉えて。過去の作品と比して、一刀両断の切れ味が薄れある意味円熟味の出た作品に仕上がってます。いろんな周辺本が出版されてる題材をフィクションとして扱う、それならもう少し突っ込んだ内容になってもいいのかな、なんてことを想い。せっかくカリスマと戦犯という副題にしている意味が薄れて。種々の経済事件を取り扱ってきた著書の中で、真相には届かない、ある意味フィクションとしての構築、これらを読んで想像逞しくて理解する。そんな想いで著者作品を手にしてきた経緯があり。家庭の表現がちょっとね。2019/07/21
納間田 圭
15
ワクワクしながら読み始めたのは…たしか。カリスマ創業者社長が亡くなってすぐの…夫人の口からバンバン出てくる暴言の数々は…大波乱の予感。主人公は…一匹狼の雑誌編集長なのだが…冒頭からこの社長夫人にあ~だ…こ~だ…あげく編集長も降ろされてしまった。「言い返しちゃえばいいのに」と思ったのは僕だけじゃないはず。きっと…主人公が得意の囲碁の一手のように…すっきり締めてくれる展開なんだと信じて読了したが。まっ…これも一局!ということかも。2019/10/08
hiyu
11
経済誌「ビジネスウォーズ」編集者だった大原史郎が妨害や困難にあいながらもかつて手掛けた事件を追う。色んな意味で「唸る」結果ではあるが、この唸るような感覚は嫌いではない。もちろん華々しい展開もありなのだが。2019/09/17
4丁目の父ちゃん
10
東芝の原発問題のお話の様です。出版社、原発、囲碁と広く浅く勉強させていただきました。 現状ではCO2を減らすには明治時代の暮らしに戻るか、原発に頼るしかないのでは??? その昔、京都議案書に基づきCO2削減に努めた事が懐かしい。「熱中症にならない様、こまめに冷房を使いましょう」その度に地球が破壊されている様な気がするのだが。 2019/11/30
路地裏のオヤジ
9
創業者の支えがなくなり会社での居場所がなくなった経済記者が会社の意に反して過去の経済事件にじっくり取り組み真実を明らかにしていく。東芝の話のようです。2020/07/07