出版社内容情報
真梨 幸子[マリ ユキコ]
著・文・その他
内容説明
たった一度の人生、失敗したくない。そう願ってきたのに「成功」できていない落合美緒。ある夜、コンビニで勤務先の同僚とばったり出会うが、翌々日出勤するとその同僚は、隣人一家四人を殺害したという容疑で連行されていた。他人の「失敗」を前に、美緒の心はときめくが―。イヤミス女王の放つ傑作。
著者等紹介
真梨幸子[マリユキコ]
1964年宮崎県生まれ。多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤虫症』(講談社文庫)で第32回メフィスト賞を受賞しデビュー。女性の業や執念を潜ませたホラータッチのミステリーを精力的に執筆し、着実にファンを増やす。’11年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』(徳間文庫)がベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
131
長編イヤミス。登場人物が多いし、章によって主人公が変わるけれど、ややこしくならずに最後までわかりやすかったのは作者の手腕だと思いました。最後まで犯人がわからず楽しめました。時々登場人物が真梨さんご本人の悪口を言うところも良い(笑)。あと出版業界のことも勉強になりました。2019/11/12
H!deking
97
おー、最後そうなりますか(笑)目線がぐるぐる替わるので例によって混乱はするけど面白かったです!2021/09/23
タイ子
89
これぞ真梨さん流イヤミス。登場人物が多い!人が死にすぎ!そしてラストに至っては・・・。面白いように引き込まれていきながら人物を整理するのに頭の中がぐるぐる。何と言っても真梨さん本人が楽しんでる様が伝わる。カタカナ文字の名前が出た時から要注意!なところがあってそこは読者に優しい?!この街は怖い、住む女たちもコワい。2019/11/06
nanako
88
作家が作中に自身(真梨幸子)を登場させるパターンはあまり好きではありません。登場人物の名前が似通っていたり、内容もごちゃごちゃ感が強く、わかりずらかった印象。こうなんだろうな…とざっと理解した感じですが、本当にそうだったのかを確認するほどの内容でもなく…でした。2020/09/12
アッシュ姉
87
真梨さんにしては分かりやすい方だが、登場人物がどんどん増えていくので、めずらしく相関図を作って挑んだ。失敗談を集めて本にするという話から、しくじり先生のようなイメージかと思いきや、一家惨殺事件に始まり、自殺、他殺、病死、過失致死、通り魔的殺人とバタバタと死んでいくカオス。相関図も激しく入れ変わり、頂点からの転落、一発逆転、下剋上からの逆戻りと目まぐるしい。整理しながら追っていったので、ついていけたがラストに脱力。うーむ、登場人物たちの行く末まで全部まとめたら膨大なメモになった。感想?はい、おもしろいです。2019/11/20