出版社内容情報
なぜ生物は、多様な形をしているのか? その一方で、ペガサスやキングギドラのような、通常の形から逸脱した「怪物」は、なぜ現実には存在しないのか? その謎を解く鍵はゲノムにある。現代科学の最もホットな分野の1つである進化発生学の世界を、最先端の研究者がわかりやすく解説する。生物進化のメカニズムがわかる!!
内容説明
なぜ世界にはこれほどさまざまな生物がいるのだろう。進化と発生の実相には、複雑系と同じ問題が潜んでいる。いま成立しているパターンが原動力となり、次のパターンを呼び込む。現在の状態がきっかけとなり、次の段階を導き出す。一見、初期状態からでは結果がまったく予想できないように見え、それでいて、このダイナミズムとその結果をコードしたゲノムがある。この一見矛盾した複雑な現象の背後にある法則とは何か。動物の「形」進化の謎を解明する。
目次
第1章 原型論的形態学の限界
第2章 形態学的相同性
第3章 分類体系をなぞる胚
第4章 進化を繰り返す胚
第5章 反復を越えて
第6章 進化するボディプラン:アロモルフォーゼ
終章 試論と展望
著者等紹介
倉谷滋[クラタニシゲル]
1958年大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程修了、理学博士。1985年から88年まで琉球大学医学部解剖学教室の助手を務める。米国ジョージア医科大学、ベイラー医科大学への留学の後、熊本大学医学部助教授、岡山大学理学部教授を経て、現在、国立研究開発法人理化学研究所主任研究員。専門は脊椎動物の進化形態学、ならびに進化発生学で、頭部の形態進化、筋骨格系の進化を主なテーマとする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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那由田 忠
bapaksejahtera
武井 康則
S
たか