出版社内容情報
蕪村や応挙、若冲、さらに蘆雪に蕭白。ほぼ同時期、同じ地に豊かな才能が輩出した。彼らは旧来の手法から抜けだし、己の個性を恃んで、奔放に新しい表現を打ちだす。多士済々、百花繚乱。十八世紀の京都は、まさにルネサンスの地であった。「奇想」の美術史家・辻惟雄は、彼らの作品に向き合い、多数の論考を遺している。それらを抜粋し、作品の解釈から時代背景や人物像にも迫ってゆく。あの時代の京都を、彩りをもって甦らせる試みである。
内容説明
十八世紀の京都には、まったく新しい、奇抜な表現をする画家たちがひしめいていた。形にこだわらない自由な発想は市民を魅了し、封建社会において精神の解放の一助となった。池大雅・与謝蕪村の南画、円山応挙の写生画法。「奇」では収まらない曾我蕭白の前衛性、若冲の不可思議―。個性的過ぎる芸術家たちの、みやこに遺した足跡を振り返る。
目次
第1章 十八世紀京都画壇総論
第2章 日本文人画の成立―中国から日本へ
第3章 池大雅―南画の大成
第4章 与謝蕪村―翔けめぐるマルティ芸術家の創意
第5章 応挙と円山派―巨匠の「写生」と「異常」
第6章 伊藤若冲―不思議世界のリアリティ
第7章 長沢芦雪―画家のウイット
第8章 曾我蕭白―狂躁と逸格
著者等紹介
辻惟雄[ツジノブオ]
1932年愛知県生まれ。東京大学文学部美術史学科卒業。東京大学大学院博士課程中退。美術史家。東北大学教授、東京大学教授、多摩美術大学学長、千葉市美術館館長、MIHO MUSEUM館長などを歴任。現在、東京大学、多摩美術大学名誉教授、MIHO MUSEUM顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tadashi_N
umeko
六点
mawaji
汲平
-
- 電子書籍
- ザ・シェフ(分冊版) 【第258話】 …