講談社現代新書<br> 機密費外交―なぜ日中戦争は避けられなかったのか

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講談社現代新書
機密費外交―なぜ日中戦争は避けられなかったのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065138519
  • NDC分類 319.102
  • Cコード C0221

出版社内容情報

リットン調査団への接待攻勢、諜報活動に努める杉原千畝ら外交官。奇跡的に残存する外交機密費史料をもとに、日中戦争への道を描く。領収書が語る戦争への道――。

焼却されたはずの外交機密費文書が奇跡的に残されていた! 
満州事変から日中戦争前夜までの史料の数々。
国際スパイ戦の舞台である上海、ハルビンで展開されたインテリジェンス活動。
領収書に残された杉原千畝らの活動や、蒋介石国民政府の内情を知るために雇われた
中国人、ロシア人ら内報者。
リットン調査団に対しおこなわれた日本と中国双方からの接待攻勢。
そして国の内外に向けて情報を発信するためのメディア対策費。

満洲事変によって亀裂の入った日中関係の危機を克服するために、奔走する現地の外交官たち。
それにもかかわらず、なぜ日中全面戦争への道を歩むこととなったのか? 
戦争でも、平和でもない満洲事変後の日中関係を、知られざる機密費史料をもとに再現する。

話題作『戦争調査会』の著者による最新作!


井上 寿一[イノウエ トシカズ]
著・文・その他

内容説明

焼却されたはずの外交機密費文書が残されていた!満州事変から日中戦争前夜までの史料の数々。ハルビン、上海などで展開されたインテリジェンス活動、リットン調査団への接待外交―。日中関係の修復をめざしながら、時代に翻弄された現地の外交官たちを描く。

目次

第1章 満州事変下の外交官
第2章 インテリジェンスと接待―ハルビン・上海・奉天
第3章 上海事変と松岡洋右
第4章 リットン調査団をめぐる接待外交
第5章 満州国の理想と現実
第6章 日中外交関係の修復をめざして
第7章 戦争への分岐点
第8章 戦争前夜

著者等紹介

井上寿一[イノウエトシカズ]
1956年、東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業、同大学院法学研究科博士課程、学習院大学法学部教授などを経て、同大学学長。法学博士。専攻は日本政治外交史。内閣府公文書管理委員会委員、特定歴史公文書等不服審査分科会委員。主な著書に、『危機のなかの協調外交』(山川出版社、吉田茂賞)、などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はるわか

12
外からのクーデターとしての満州事変。日中外交関係修復の構図:外務省と軍部の対立。東京の外務省本省と在中国日本公使館の対立(対欧米協調か日中連携か)。幣原外交(欧米協調)に批判的だった在中国の外交官であっても既得権益と居留民の保護以上の軍事行動を求めていなかった。それにもかかわらず満州事変は拡大。日中は共に対立と緊張を抱えていた。日本は外務省対陸軍、中国は親日派と欧米派。有吉大使と蒋介石政府の親日派の外交による親善ムードは、1935年、中国抗日派の汪兆銘狙撃、唐有壬暗殺により暗転、戦争への分岐点が訪れた。2019/06/23

templecity

12
戦前の中国大陸では外務省が欧米赴任に比べ手当、機密費が低かったが、陸軍はその10倍は機密費があった。その潤沢な資金で様々な情報を得たり、接待などで交流を図っていた。リットン調査団も相当な接待を受けている。国際連盟を脱退したことで直ぐに戦争の機運が高まったのではなく、その後は機密費で中国の日本通との交流を通じて、融和ムードになっていた。しかしこれらの知日派が殺害されたりしたことでパイプを失い、更に日独防共協定を結んだことで欧米が中国を支援することになり、結果として蒋介石政府は抗日に舵を切ることになる。(続き2019/02/19

moonanddai

11
読みながらいつも気が滅入る時代の話ですが、(なら読まなければいいのだが)奇跡的に残っていた「機密費」という外務省サイドからの満洲事変及びその後ということで、読んでみました。機密費の中身は、インテリジェンス、(官官)接待、広報そして「雑費」ということになるようです。そして接待費が最も多いとか…。陸軍も飲ませなければ言うことを聞いてくれない、ということだったのですが、それでも言うことは聞いてくれませんでしたね。リットン調査団へも接待攻め…、でも結果はある意味「公明正大」。こんなものなのでしょう(今も…?)。2019/11/15

紫の煙

11
機密費の領収書が残っていた事が驚きである。その後の使い方が、雑費の様であるのも意外。本書は、外交機密費が何に使われたのかを資料に、満州事変から日中戦争に至る外国関係の遷移を解き明かそうとする。これを読んでいると、戦争は回避できたかもしれないと思うと残念である。2019/10/18

駄目男

7
戦後、進駐軍が上陸する前に重要機密書類は陸軍省、参謀本部などで多く焼却されてしまったが、満州事変期の外交機密費の資料が残存していた。資料には在中国公館と本省の間の往復電報や機密費の領収書が収録されており、謂わば、この領収書から外交機密関係を掘り起こしていこうという、途方もない本で、膨大な機密費の領収書を基に、その外交と軍事の両方から盧溝橋事変に至る最悪のケースを回避出来なかったものか、その可能性を探っているのだろうが、私にはこの民族的対決が必然的なものだったのかどうか分からない。       2019/02/02

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