講談社選書メチエ<br> “海賊”の大英帝国―掠奪と交易の四百年史

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講談社選書メチエ
“海賊”の大英帝国―掠奪と交易の四百年史

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065137321
  • NDC分類 233.05
  • Cコード C0322

出版社内容情報

イギリスは貿易と戦争、そして「掠奪」で世界の海を制したのだった! 最強の海洋帝国と荒くれ者たちが動かした歴史を描く驚異的論考イギリスは貿易と戦争、そして「掠奪」で世界の海を制したのだった! 最強の海洋帝国と荒くれ者たちが動かした歴史を描く驚異的論考!

暴れまわる掠奪者たちを、法という鎖で縛り猟犬として飼い慣らしたイギリス政府は、新大陸・大西洋世界への進出競争や重商主義による貿易抗争を、「管理統制された掠奪」によって有利に進めんとした。海が世界史を転回させる舞台となった16世紀から、自由貿易が重商主義にとってかわる19世紀まで、軍人、海賊、政治家、商人たちの野望うずまく歴史のダイナミズムを活写する!
スペインの船や植民地を荒らしまわる「掠奪世界周航」をやってのけナイトの称号を得たフランシス・ドレイク、ジャマイカを根城にカリブ海で掠奪をくりひろげる「バッカニア」、インド洋や紅海への掠奪行を敢行する「紅海者」、北米の植民地と深く結びつく海賊たち……彼らはいかに「活躍」したか? 海軍や政府は彼らの力をどう利用したか? 注目の若手研究者が、大きな歴史のうねりと、海の男たちの苦闘とを多層的に、鮮やかに描き出す。大海原の波濤の向こうに、誰も知らない世界史があった!

海洋と掠奪
掠奪者たち、大西洋に乗り出す
同期する掠奪
グローバル化する掠奪
海賊たちの黄昏
私掠者と掠奪
海軍と掠奪
自由貿易思想の興隆と私掠の廃止
第一次世界大戦の勃発とパリ宣言体制の崩壊


薩摩 真介[サツマ シンスケ]
著・文・その他

内容説明

ドレイクは、なぜ女王からナイトの称号を得たのか?新大陸・大西洋世界の植民競争、重商主義の貿易抗争、そして戦争。軍人・政治家・商人たちの野望が渦巻く中、イギリスがスペイン等を押しのけて海洋帝国を築くために、“海賊”のグローバルな“活躍”が不可欠だった!海の上の掠奪と交易が歴史を転回させた四百年を、ダイナミックかつ緻密に描く!

目次

序章 海洋と掠奪
第1章 掠奪者たち、大西洋に乗り出す―中世後期からエリザベス期の掠奪行為
第2章 同期する掠奪―ジェイムズ一世期の海賊とバッカニア
第3章 グローバル化する掠奪―紅海者の活動
第4章 海賊たちの黄昏
第5章 私掠者と掠奪
第6章 海軍と掠奪
第7章 自由貿易思想の興隆と私掠の廃止
終章 第一次世界大戦の勃発とパリ宣言体制の崩壊

著者等紹介

薩摩真介[サツマシンスケ]
1976年、京都府生まれ。エクセター大学人文社会科学研究科歴史学専攻博士課程修了。Ph.D.(History)(エクセター大学)。現在、広島大学大学院総合科学研究科准教授。専門は近世・近代イギリス史、植民地時代アメリカ史、大西洋史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ゲオルギオ・ハーン

25
中世以降の欧州(特にイギリス)の海賊について解説した一冊。中世以降の欧州での海における掠奪行為は軍事作戦の一つであり、そのため欧州の海賊は海軍から分岐して生まれた存在ともいえる(彼らが戦争後の軍縮期のリストラで規模を増大させたこともそれを裏付けているし、彼らが襲えるのは敵対国だけだった)。制度が整わず、国も対応を本格化させていない時は海賊たちは好き勝手に掠奪行為を行い、富を増やした。しかし、外交問題に発展するような掠奪が目立ってくると国は規制を強めていき、掠奪行為は手続きが必要な登録制となる。2022/08/05

サアベドラ

22
近世~近代にかけて洋上で非合法的・合法的に行われた掠奪行為とその法的位置づけの変遷を、主にイギリスの視点からたどる。著者は海賊や私掠船を専門とする若手研究者。2018年刊。非合法的掠奪というのは要するにヒャッハーな連中による海賊行為のことで、合法的というのは戦時における私掠船や海軍による敵国民間船の拿捕を指す。ヨーロッパ人の海洋進出に伴い活発化した海賊行為は18世紀に鎮圧され、合法的掠奪は19世紀に非合法化されたが、後者はWWIのUボート作戦で一時復活。興味深い内容だが、タイトルと中身が少しズレている。2019/01/20

skunk_c

22
16世紀後半のエリザベス女王時代のイギリスは「海賊国家」と称せられることも多く、実際女王自らそうした船に投資していたことが知られているが、本書では海賊行為で括られやすい海上での掠奪を、その軍事(暴力)的側面と獲得(経済)的側面から眺め、海賊、私掠、拿捕といった概念に区分しつつ、20世紀に至る歴史を丁寧に記述している。そこには植民地獲得や戦争の経済的側面、重商主義と自由経済の確執、イギリス海軍軍人にとっての拿捕獲得物の経済的意味、そして対応した国際法を巡る各国の駆け引きなど、生の歴史が満載、面白く読んだ。2018/12/25

穀雨

6
研究者らしい質実剛健な内容だが、所々に紹介されている略奪行のケース事例はどれも波乱万丈で、とても面白かった。海上を無法者が跳梁跋扈していた中世から、近世を経て、国家権力の強化・整備とともに海賊行為が沈静化していく過程がわかりやすく描かれていた。2020/03/14

MUNEKAZ

6
中世末からWWⅠまでのイギリスが行った海での掠奪行為を描いた一冊。「海賊」以外にも「私掠者」「海軍」も扱っているのが特徴で、エリザベス女王時代の3者が混然となった状態から、近世にかけての重商主義の風潮で「海賊」が非合法化され、さらに近代以降は自由貿易主義の考えから私掠船や海軍の行う合法的な掠奪も忌避されていく流れは興味深い。またこうした掠奪とWWⅠ以降の通商破壊の違いとして、掠奪者の利益確保が無くなり、加害性のみが残ったとするのも成る程と思った。いくつか紹介される歴代の掠奪者たちのプロフィールも面白い。2018/12/13

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