出版社内容情報
西尾 維新[ニシオ イシン]
著・文・その他
内容説明
突然、バカンスではない旅への同行を命じられた親切守。今日子さんはこの旅の目的は「営業」だと告げた。忘却探偵の営業とはいったい―混乱の守と、泰然自若の今日子さんが乗る寝台列車で殺人事件が起きる。無事に終わる気がしない二人の旅はどんな結末を迎えるのか!?
著者等紹介
西尾維新[ニシオイシン]
1981年生まれ。第23回メフィスト賞受賞作『クビキリサイクル』(講談社ノベルス)で2002年デビュー。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
345
西尾 維新は、新作中心に読んでいる作家です。読み続けて忘却探偵シリーズも第11弾まで来ました。今回も、私が忘却していた警備員の親切守が語り部でした。本作は連作短編+次巻の予告編です。著者は、掟上今日子の謎を解くつもりがないのではないでしょうか?とりあえず来年第12弾が発売されるので、少なくとも第13弾位までは続きます。 2018/11/11
へくとぱすかる
171
11冊目。今のところ最新刊。図書館のお世話になりっぱなしです。掟上さんと親切さんの旅の途中に起こる事件の連作短編集。旅の目的が休暇でもなく、事件の依頼でもなく、わざわざ事件に巻き込まれるためというのは恐れ入る。ポワロとはまるで逆だ。まさかそれはないだろうというパターンを、説得力のある設定にしてしまう発想がすごい。ラストはどうも次回作の予告らしく、隠館さんの笑える不気味さの勝利。2019年刊行予定だったらしいのですが、遅れているのかな、と首が少し長くなった気になります。2020/01/07
黒瀬
167
24時間ずっと一緒。今日子さんのボディーガードである守くんが仰せつかったのはバカンスではない旅の同行。「営業」という目的の真意は一体……? だがやはりミステリ物としては名探偵がいる所に事件が起こることは当たり前のようで、行く先々で事件に遭遇し、やはり最速で解き明かしてしまう今日子さん。守くんは役得な部分もあっただろうけど心身ともに疲弊しきっているに違いない。次巻への予告形式でエピローグを書くという珍しい終わり方でしたし、次も気になります。厄介くんと守くんの掛け合いは電話越しだろうと直接対面だろうと面白い。2020/07/11
きさらぎ
69
久しぶりの忘却探偵掟上今日子さんシリーズ。今回は親切守さんと「営業」の旅にでて、最速で事件を解決し名声を高めていく。人が罪を犯す理由は相手を恨んでというストレートなものから、人を殺めてまでも欲しいものを手に入れるためや何かから目をそらすためというひねくれたものまでさまざまだ。ほとんどの人は大切な人を幸せにしたいと願っているが、そうすることでそうでない人の尊厳をないがしろにしているかもしれない。怖いことだ。 それにしても今回の事件は、旅先で時間の制約があるとはいえ、ちょっと拍子抜けするような内容ばかり💧2019/02/12
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
65
(2023-70)【図書館本】忘却探偵シリーズ第11弾。今回の語り手はボディーガード役の親切守。1日で記憶がリセットされる今日子さんと共に旅行へ行くのだが先々で事件に遭遇。寝台列車やオーベルジュ、高速船の中など、最速の探偵はここでも健在。短編集なだけに多少強引な推理はご愛嬌かな。このシリーズは今日子さんの強烈なキャラでもってますが、彼女が「紅の豚」の熱烈なファンとは知らなかった。最後に2019年刊行予定という「掟上今日子の五線譜」のプロローグがあるんだけど、これまだ出てないよね。どうなったのかなぁ。★★★2023/07/09