出版社内容情報
今野 敏[コンノ ビン]
著・文・その他
内容説明
元刑事、警察学校校長を最後に退官した小早川の再就職先は三宿女子大学。「刑事政策演習ゼミ」、別名「継続捜査ゼミ」を担当し、5人の女子大生と挑む課題は、公訴時効廃止後の未解決の殺人等重要事案。逃走経路すらわからない15年前の老夫婦殺人事件だった。警察小説の名手が贈る、新たなる捜査が始まる!
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道三笠市生まれ。上智大学在学中の1978年「怪物が街にやってくる」(現在、同名の朝日文庫に収録)で問題小説新人賞受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て作家となる。2006年『隠蔽捜査』(新潮文庫)で吉川英治文学新人賞受賞。2008年『果断 隠蔽捜査2』(新潮文庫)で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞受賞。2017年「隠蔽捜査シリーズ」で吉川英治文庫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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三代目 びあだいまおう
275
元警視庁刑事で警察学校校長だった小早川は知人の薦めでなんと女子大の教授に。そこでゼミを立ち上げる。実際の未解決事件を題材に『捜査演習』を行う、その名も『継続捜査ゼミ』 集まったのはそれぞれ多少の特技(?)を持つ5人の女子大生で、何故か彼女らに興味を持つリアル警察関係者もオブザーバー参加。学内で起こった些細だが不気味な事件も絡まり、経験値を重ね真相に迫る!任侠シリーズのようなメリハリや盛り上がりはないが、小早川の人柄は同じ中年の身として見習いたい❗それと、女子大生とのゼミ演習と飲み会の仲間に入りたい‼️🙇2019/03/09
absinthe
210
面白かった。ミステリとしては味わいが無いし、リアリティもいまいちなのだが。大学内の様子とか、小早川の主観とか、いろいろ読みどころはある。本書は短編集ではないけれど、大きなひとつの事件では無く、3つの小さな事件を扱う。absintheが気に入ったのはデジカメ写真事件。人物たちの人間らしさが気に入った。竹芝教授がいい。その生徒もいい。次回作も楽しみ。2019/02/25
mihya
88
元警察学校校長の女子大教授がゼミで過去の未解決事件を調査する。ついでに大学内でのちょっとした事件なんかも解決しちゃう。このシリーズの2作目を読みたくて、読んでみたんだが、重すぎない感じで楽しく読めた。 ゼミ生は全員植物が関係した名前で統一されているようだ。梓と楓の字面が似てて、度々混同してしまった。うぅ…2023/06/20
tottokopiyo
66
こんなゼミがあるなら、履修したい‼と思えた。警察を退職した教授と、女子大生が未解決事件を検証していくお話。こんな学生いるよね、という感じで読めました。2019/01/04
まちゃ
61
警察学校校長を最後に警察を退官し、三宿女子大教授となった小早川。彼のゼミは、別名『継続捜査ゼミ』。彼と5人の女子大生が挑む課題は公訴時効が廃止された未解決の殺人等重要事案。 実力と人格で女子学生や後輩刑事達に信頼され、事件解決に導く展開は爽快でした。2020/02/18