107小節目から

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107小節目から

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  • サイズ B6判/ページ数 242p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065126653
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

泳いでいるとき、由羽来の頭の中には音楽が流れている。交響曲「新世界より」の調べに乗せて、父からの支配から自立する少女を描く。【第58回講談社児童文学新人賞佳作入選作】

泳いでいるとき、由羽来(ゆうら)の頭の中には、音楽が流れている。それは、泳いでいる苦しさを忘れるため。そして、本当は音楽をやりたい自分を消してしまうため――。

「世界に一着しかない服を作ろう」とアトリエを開いたはずの父は、親戚に借金までして強制的に由羽来に水泳を習わせ、そして母に暴力を振るうようになった。その母は、家族への気持ちを言葉にしようとしない。そんな両親のいる家で、由羽来も家族をあきらめている。

父に命じられるままスイミングクラブで泳ぐ由羽来の心に、ドボルザークの交響曲「新世界より」が響くとき、彼女の世界は変わるのだろうか――。

最後の一行まで小六の少女に寄り添って描かれた、切なくも優しい児童文学の誕生。

水の中にいるみたいに、息が苦しいって感じているみんなに伝えたい。

きっと「新しい世界」は、すぐそばにあるんだって――。 【対象:小学上級以上】

世界はいつものように
お守りに願いを入れて
だめは重い石のよう
休符とフェルマータをみつけた
107小節目から


大島 恵真[オオシマ エマ]
著・文・その他

内容説明

泳いでいるとき、由羽来の頭の中には、音楽が流れている。それは、泳いでいる苦しさを忘れるため。そして、本当は音楽をやりたい自分を消してしまうため―。世界に一着しかない服を作る夢に破れて暴力を振るうようになった父と、家族への気持ちを言葉にしようとしない母のいる家で、由羽来も家族をあきらめている。父に命じられるままスイミングクラブで泳ぐ由羽来の心に、ドボルザークの交響曲「新世界より」が響くとき、彼女の世界は変わるのだろうか―。最後の一行まで小六の少女に寄り添って描かれた、切なくも優しい児童文学の誕生。

著者等紹介

大島恵真[オオシマエマ]
1963年、静岡県生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒。制作会社にライターとして勤務後、フリーのライター、イラストレーター、ブックデザイナーとして活動。2017年、『107小節目から』で第58回講談社児童文学新人賞の佳作に入選した。校閲の仕事をしながら、作品を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねこ

9
揺れる少女の気持ちに寄り添って、寄り添って書かれた物語です。読み終わると、ドヴォルザークの「新世界」が聴きたくなります。間違いなく! 世界が変わる瞬間を確かめたい。2018/09/21

りっと

4
音楽家の夢を持ち続ける気持ちから、大島さんが言いたいことは、諦めない気持ちが大切だということだと思います。 2018/10/23

のみちゃん

3
眠る前に読んで「ここでやめたら夢見が悪くなりそう」と思い、更に読み進めた。何度も顔を歪めたり苦しくなったりしながら読み進めた。勝手に「吹奏楽部の話かな?」なんて思いながら読み始めたので、予想との差にずっと困惑し続けた。速く泳げないのに水泳経験者だからという理由で小学校対抗リレーで背泳担当をしぶしぶ務めた経験がある私。共感できすぎて苦しかった。でも、読んで良かった。私もどなっているときの父が苦手だ。勇気を出してお願いしなきゃダメかな。怒鳴ることは誰も幸せにしないと思う。いろいろ考えてしまう一冊だった。2020/11/14

芦屋和音

2
DVまでいかないけど、母に怒鳴る父。親戚に借金してまで通っている水泳なのに好きじゃない、音楽がやりたい主人公。モヤモヤした思いをモヤモヤしながら読んだ(否定しているわけではない)。家族に対して冷たい自分に心底うんざりした十代を思い出す。2020/09/06

勝也成瀬

2
久しぶりに1日で読了。 ちょっと最後の方は、分かりづらかったかな。 ただ、読後感は爽やか。2019/07/02

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