出版社内容情報
熊川 哲也[クマカワ テツヤ]
著・文・その他
内容説明
Kバレエカンパニー旗揚げ、古典全幕作品上演、バレエスクール主宰、日本発オリジナル作品創造、オーチャードホール芸術監督、そしてさらなる新たな創造。前人未踏の軌跡が今、本人によって明かされる―。
目次
第1章 Kバレエカンパニー始動
第2章 母なる『白鳥の湖』
第3章 ダンサーの身体
第4章 試練のとき
第5章 いにしえとの交感
第6章 舞台の創造
第7章 才能を育てる
第8章 カンパニーとともに
第9章 見えない世界
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
34
主要ダンサー5人を引き連れてロイヤル・バレエ団を退団した熊川さんが、Kバレエカンパニーを立ち上げた時のニュースを覚えている。圧倒的な才能に恵まれ、輝かしいキャリアに彩られたバレエダンサーであることを承知しても、恩を仇で返すようなこの人の尊大な態度が嫌いだった。そんな天才も47歳。大怪我に見舞われながら、見事にKバレエを軌道に乗せてきた熊川さんのこの自伝にも、その尊大さは溢れているが、「完璧という領域」が存在するのだと信じて妥協せずに突き進むこの人の強い意志に、少しだけ共感できる気持ちにもなってくる。2019/08/10
ばんだねいっぺい
30
熊川さんのような形でバレエ劇団をやっていくことが、稀有なことなんだと知った。クラシックバレエに拘ることで訪れた電撃的な別れや、靭帯断裂。順風満帆ではなく、波乱万丈。乗り越えて、今がある。生で観たいなぁと思った。2019/12/14
若黎
7
図書館本。熊川さんのバレエは観てないのに、テレビ出演のときは見てる私。Kバレエカンパニー立ち上げのニュースを見たときは、経営も含めてるから、できるんかいな?と思ったものだか。大怪我の話し、クレオパトラ製作の話し、うんうん、そういうことあったね、と思い出しながら読みました。2023/09/18
いぬたち
7
バレエダンサーとして有名な著者が独自のバレエ団を設立してダンサーとして幕を下ろすまでの自伝。単純な自伝とは異なり今まで自らが挑んできたバレエ作品の軌跡を辿った流れになっており各作品に対してどのような思いでどのようにアレンジして形にしてきたかを生々しく描いてくれていることが興味深い。そしてこの本のタイトル通りの境地へ達した時にはその言葉に決して驕り高ぶったものではなく刹那的な自画自賛でもなく為るべくしてそのような高みに到達したと実感させられる。バレエ初心者でも読みやすく言語化されておりお薦めしたい一冊。2019/06/29
冬薔薇
6
創立当時テレビで見たがあれからもう20年になるのかと。強烈な個性、パッションが伝わる。ユーチューブでバレエ見られるかな。2019/09/06