出版社内容情報
日英同盟か日中親善か、格差是正か地租減税か。日本近代史の碩学が「同盟」と「格差」に焦点をあて、外交と内政の歩みを描く決定版。現代日本を考えるためのヒントを歴史に学ぶ。明治維新150年に必読の一冊!
「日英同盟」か「日中親善」か、「地租減税」か「格差是正」か――、日本近代史の碩学が外交と内政の歩みを描き、
現代日本の進むべき道を問い直す決定版!
「日英同盟」と「格差是正」とを近代日本の外交と内政の中心に据えてみると、本書執筆時の二〇一八年のわれわれも、ほとんど同じ問題に直面していることにあらためて気づかされる。外交の中心は「日米同盟」であり、内政の中心は「格差是正」である。本書で「外交」の中心に据えた「日英同盟」は、当時の人びとが想定していたよりも、はるかに脆いものであった。「内政」の中心に置いた「格差是正」は、日中戦争から太平洋戦争にかけての総力戦時代を除けば、ほとんど実現しなかった。二〇一八年の今日も「日米同盟」の脆さが露呈しつつあり、「格差是正」の実現は一向に進んでいない。政治家やオピニオン・リーダーだけではなく、国民全体が日米同盟弱体化以後の日本の安全保障政策の再構築と、あまりにも多様化し、深化してしまった「格差」の是正について、真剣に考え直さなければならない時代を迎えているのではないだろうか。――「本書」より
坂野 潤治[バンノ ジュンジ]
著・文・その他
内容説明
近代の外交と内政から日本の進むべき道を問い直す。「日英同盟」か「日中親善」か「地租減税」か「格差是正」か―日本近代史の碩学が描く見取図。現代日本を考えるためのヒントを歴史に学ぶ明治維新150年に必読の一冊。
目次
はじめに 近代日本の対立軸
第1章 「日英同盟」か「日中親善」か(「欧化主義」と「日本主義」;中国の「分割」か「保全」か;「日英同盟」の後退と「日中親善」の登場;日英の再接近と「日中親善」の終焉 ほか)
第2章 「民力休養」か「格差是正」か(「民力休養」論の登場;「民力休養」の弱味、「政費節減」の強味;大衆課税か地主課税か;地主も細民も軍拡負担を ほか)
著者等紹介
坂野潤治[バンノジュンジ]
1937年神奈川県生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学社会科学研究所教授、千葉大学法経学部教授を経て、東京大学名誉教授。専攻は日本近代政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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