- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > 教養
- > 講談社ブルーバックス
出版社内容情報
パン作りは科学だった! パン好きのための、パンをより美味しく食べるための必読書。ふっくら、もちもち、パリパリ……パンといってもさまざまな食感、形状のものがありますが、そのパンの特徴を活かして美味しく焼くには、科学の力が欠かせません。生地をこね、寝かせ、叩き、形を整えて焼く、どの工程にも、科学的に重要な意味があります。また、焼き上がったパンをより美味しく食べるにも、科学の知識がポイントに! 本書はパンを食べるのが好きな人のための、よりパンを美味しく食べるための1冊です。
第1章 パンの基礎知識
第2章 パンの科学史
第3章 パンの材料を科学する
――四つの“主役”と四つの“脇役”
・四つの主役
小麦粉/イースト/塩/水
・四つの脇役
糖類/油脂/卵/乳製品
第4章 パン製法の科学
――材料と技の出会い
第5章 パン作りのメカニズム
「こねる」と何が変わるのか?/なぜパン生地に「発酵」が必要か/作業の物理性/最終発酵の重要性/焼成のメカニズム
第6章 パンの「美味しさ」を生む科学
美味しさはどこから来るのか?/パンをより美味しく食べる科学
第7章 パンのよもやま話
第8章 種類豊かな欧米のパン
パンの基礎知識
パンの科学史
パンの材料を科学する
パン製法の科学
パン作りのメカニズム
パンの「美味しさ」を生む科学
パンのよもやま話
種類豊かな欧米のパン
吉野 精一[ヨシノ セイイチ]
著・文・その他
内容説明
小麦粉、イースト、水、塩だけで美味しいパンができるのはなぜか?
1 ~ 1件/全1件
- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
130
パンは大好きで歴史に関する本を読んだことはあるが、小麦粉にイースト菌を混ぜた生地を発酵させて作る程度しか知らなかった。人類が小麦と出会って数千年、美味いパンを焼き上げられるノウハウを追求した成果が化学式や構造式、分量の計算式やグラフとして結晶したわけか。見ているだけで頭が痛くなる複雑怪奇さだが、これらを正しく行うことが毎日食べているパンの味や食感や香りが生まれるメカニズムかと思うと不思議な気分だ。テレビや車、スマホなどと同じく全ての生産物には基本となる技術があり、その上で便利さを享受していると教えられる。2024/05/19
KAZOO
126
最近の日本では本当においしいパンが食べられるので、パン屋さんがどこにでもあるような感じです。この本はそのようなパンについて発酵学など科学的な分析を前半では解説しています。若干難しいと感じられます。後半はおいしさの秘密や様々なパンの紹介で楽しく読むことができます。前日めったに見ないテレビでメゾンカイザーというパン屋の話も楽しめました。2018/09/30
佐島楓
58
ブルーバックスなので、パンの成分の科学的な説明が多い。パンの歴史や世界のパンの紹介など、読み物として楽しめる部分も多いので、パン好きにはおすすめ。2018/06/23
sayan
35
「しあわせな香りと直観の秘密」と銘打った本書。冒頭から、目的とするパンは、官能を満たすに十分な状態のパンだ、と言い切る熱量に読む側もテンションが高まる。クラム(パンの白い部分)とクラスト(パンの耳)に大別して、それぞれの美味しさを科学する。その際、著者のワーディングセンスが良く、化学式が出てくる箇所も、不思議と「美味しさの塊」に見えてくる。官能評価(=五感を満足させる)に照らし合せて、「(このパンの)美味しさはどこからくるのか」、250ページの時間はあっという間だ。メゾンカイザー常連にはたまらない一冊だ。2019/04/30
zoe
27
古来より、小麦粉を塩と水で練った後に焼いた無発酵パンと、追加材料としてイースト、糖、乳製品、油脂、卵を加え、発酵させた後に焼いた発酵パンの製法がある。小麦に含まれるたんぱく質と添加した副原料が、微生物による分解、形成や焼き具合の管理条件を変更することで、様々な風味、舌触りなどを与える。古くは石臼から、オーブントースターやホームベーカリーまで。様々な副原料や発酵法とそのメカニズム。フランス、ドイツ、イタリア、デンマーク、オランダ、イギリスそしてアメリカのパン。クリスマス用ケーキや発酵パン菓子。2019/01/05