講談社学術文庫<br> 天皇の歴史〈6〉江戸時代の天皇

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講談社学術文庫
天皇の歴史〈6〉江戸時代の天皇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065116401
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0121

出版社内容情報

無力の天皇が君主の実権を握ったのはなぜか。学問で権威を高め飢饉に救い米を出させた光格天皇。幕末に権力を極めた背景を検証する。講談社創業100周年企画として刊行され、高い評価をえたシリーズの第6巻。徳川幕府の支配のもと政治的には無力だった江戸時代の天皇が、なぜ幕末に至って求心力をもち急浮上したのか。後水尾天皇、霊元天皇は、学問や和歌を奨励し、権力者の徳川将軍に対抗して権威を高める一方、現皇室の直系の先祖に当たる光格天皇は、天明の飢饉に際して飢えた民衆のため幕府に救い米を放出させた。尊王思想のもと孝明天皇が幕末に政治権力の頂点を極めるまで、天皇は武家や民衆からどのように見られ、どんな役割を果たして実質的な君主に大きく変貌したか、その軌跡を明らかにする。
〔原本:『天皇の歴史06巻 江戸時代の天皇』講談社 2011年刊〕


はじめに
第一章 江戸時代天皇の成立――後水尾天皇の時代
 1 禁中並公家中諸法度と天皇家の伝統世界
 2 朝廷を構成する人びとの暮らしと仕事
 3 幕府と朝廷の軋轢
 4 江戸時代の天皇と朝廷の成立      
第二章 江戸時代天皇の確立――霊元天皇の時代
 1 霊元天皇の構想と挫折
 2 朝儀再興の時代
 3 朝幕関係の安定
 4 江戸前期の天皇観
第三章 江戸中期の天皇・朝廷――安定と不満
 1 活発な朝儀再興
 2 宝暦・明和事件
 3 皇統の不安定
第四章 江戸時代天皇の諸相
 1 天皇の日常生活
 2 天皇と禁忌
 3 江戸時代の女性天皇
 4 武家の官位
 5 江戸時代の改元と暦
 6 民衆と天皇
 7 外から見た江戸時代の天皇 
第五章 朝幕関係の転換――光格天皇の時代
 1 光格天皇の政務運営
 2 朝儀の再興・復古
 3 朝幕関係の緊張――尊号一件
 4 大政委任論と江戸後期の天皇観
第六章 幕末政争と天皇の政治的浮上――孝明天皇の時代
 1 光格天皇にすりよる幕府
 2 ペリー来日と朝廷
 3 日米通商条約勅許問題――明治維新への転換点      
 4 幕末政争と孝明天皇
学術文庫版あとがき
参考文献
年表
天皇系図
歴代天皇表
索引

藤田 覚[フジタサトル]
著・文・その他

内容説明

自らの進退すら幕府の承認を必要とするほどの“どん底”にあった天皇は、なぜ幕末に急浮上したのか。学問や和歌の力で文化的権威を高めた後水尾天皇と霊元天皇。天明の飢饉で救い米を幕府に放出させ、朝儀を復古した光格天皇。幕府からも反幕府勢力からも担がれて高い政治的権威を得た孝明天皇。無力な天皇が幕府に抗い、君主の実権を獲得するまで。

目次

第1章 江戸時代天皇の成立―後水尾天皇の時代
第2章 江戸時代天皇の確立―霊元天皇の時代
第3章 江戸中期の天皇・朝廷―安定と不満
第4章 江戸時代天皇の諸相
第5章 朝幕関係の転換―光格天皇の時代
第6章 幕末政争と天皇の政治的浮上―孝明天皇の時代

著者等紹介

藤田覚[フジタサトル]
1946年、長野県生まれ。東北大学大学院博士課程修了。東京大学史料編纂所教授、東京大学文学部教授を経て、東京大学名誉教授。専攻は日本近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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レアル

41
江戸時代といえば徳川ばかり脚光を浴びるが、当たり前の事だが天皇も存在した。しかし徳川の力が強大すぎて天皇の地位は奈落の底に落ちたというのがこの時代の天皇。ただ形式的、名文的には近世日本の政治と社会の頂点にいた。そんな天皇が幕末、幕府権威の低落と反比例するかのように天皇の地位が上がり始める。江戸時代とは天皇の地位の浮沈が激しい時代であったといえよう。この巻はそんな浮沈の激しいこの時代の天皇がどのように存在し、また役割を果たしてきたかが描かれている。2021/12/12

chang_ume

8
後水尾・霊元・光格の長命天皇が主体。なかでも画期中の画期が光格でしょう。宿願だった朝儀再興に加えて、「復古」の次元に踏み込んだ活動。また「生前譲位」と死後「天皇号」「諡号」復活。特異といっていい存在感です。ほぼ中興の祖といいたい。長きにわたる彼の治世で、「大政委任論」や「皇国」意識など、君臣秩序の名分論が実態論を凌駕する動きが顕在化していく。背景に指摘されるものは、18世紀末の幕藩制国家が迎えた(初発的ながらの)体制的危機。明仁現上皇が、譲位表明前に光格を事例調査した件も、歴史の因果というか魔力を感じる。2019/07/31

富士さん

4
江戸時代の天皇の在り方に興味があったので、良い本を探していましたが、この分野で有名な藤田さんの、ドンピシャな本があったので思わず手に取りました。江戸時代の天皇の歴史は、ソフトパワーの底力をまざまざと見せつける実例だと思います。カネもチカラもなく、権威すらも陰った天皇が、伝統をてこに少しずつ存在感を固め、ハードパワーの空洞化に乗じて影響力を高めていく過程は、ソフトパワーの在り方に興味のあるものにとっては、とても参考になるものでした。明治以降の天皇を相対化し、次の時代へのヒントを得るにも、この時代は重要です。2021/12/19

spanasu

2
幕府の承認がなければ進退すら定められなかった近世初期の天皇は、学問や和歌を通じて文化的権威を高めた。光格天皇の時代に転換期を迎え、孝明天皇は政治的権威を持つ器を得たが、一方で生身の天皇に権威はなく、自己意識としては「江戸時代の天皇」であったが、死後「近代の天皇」となった。現上皇は、器は政治的権威をなくした時代で生身に支持を得た天皇だったと言うことができるかもしれない、と思った。ともかく江戸時代の天皇・朝廷について理解できる良い本だった。2019/05/01

iwasabi47

2
江戸時代の天皇史。実権はほとんど無いものの、幕府もそれなりに利用価値を求めているので、なかなか強かに交渉して儀式の復興や内裏の再建をなしている。江戸初期の幕府の強硬な利用姿勢からだんだん柔軟になって、のちの外交問題で伺い立ててしまう。白石『武家が北朝を立てた』から大義名分論(松平定信ら)になってしまうのが興味深い。次の明治天皇も気になる。2018/05/26

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