出版社内容情報
領主の妻・ユディトの姦通裁判をめぐる証言記録。暴力・媚薬……生々しい記述を通じ、近世トランシルヴァニアの村が見えてくる。貴族夫人をめぐる愛憎劇から浮かび上がる、近世の村のかたち
一七六五年の夏。ヨーロッパの東のはずれ、トランシルヴァニア侯国のコザールヴァール村で、ある裁判の証人尋問が行われた。原告は領主の一人・イシュトヴァーン。そして被告は彼の妻・ユディト。罪状は「姦通」であった。のべ一〇〇人を超える証人の口から赤裸々に語られるのは、ユディトと間男・アーダームの堂々たる逢瀬、これまでの赤裸々な男性遍歴と子どもたちの出生にまつわる疑念、魔女と媚薬、そして繰り返される暴力……。ユディトは果たして、ただの淫蕩な女だったのか――? 東欧史研究のトップランナーが証言記録を縦横に読み解き、ユディトらを取り巻く近世ヨーロッパの村の暮らしを復元し、事件の深層に迫る。新たな近世史料学入門、ここに誕生!
秋山 晋吾[アキヤマ シンゴ]
著・文・その他
内容説明
一七六五年の夏。ヨーロッパの東のはずれ、トランシルヴァニア侯国のコザールヴァール村で、ある裁判の証人尋問が行われた。原告は領主の一人・イシュトヴァーン。そして被告は彼の妻・ユディト。罪状は「姦通」であった。のべ一〇〇人を超える証人の口から赤裸々に語られるのは、ユディトと間男・アダームの堂々たる逢瀬、これまでの赤裸々な男性遍歴と子どもたちの出生にまつわる疑念、魔女と媚薬、そして繰り返される暴力…。ユディトは果たしてただの淫蕩な女だったのか―?東欧史研究のトップランナーが証言記録を縦横に読み解き、ユディトらを取り巻く近世ヨーロッパの村の暮らしを復元し、事件の深層に迫る。新たな近世史科学入門。
目次
第1章 姦通事件
第2章 村と住民
第3章 閨房のなかで
第4章 日常性のリズム
第5章 日常の非日常性
著者等紹介
秋山晋吾[アキヤマシンゴ]
東ヨーロッパ史研究者。1971年生まれ。筑波大学国際関係学群卒業。千葉大学大学院社会文化科学研究科修了、博士(文学)。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。17~19世紀のハンガリー・ルーマニアを中心とする東ヨーロッパの社会史研究を専門とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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