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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
23
全集補巻となる『妖怪画報集』の3巻目。小学館の『入門百科』シリーズから刊行された妖怪画が収録されている。子供向けに描いているのではなく、ここにはいつもの水木しげるの妖怪がいる。それでも子供に伝わるのは、水木しげる自身が楽しんで妖怪を描いているからだ。ワクワクとした水木の気持ちが絵に表れているのだ。絵に添えられた、妖怪に関する説明文も面白い。妖怪は幽霊と違って人にうらみがないから怖くないと書いてあるのも、子供には親近感を覚えさせただろう。2017/12/11
大臣ぐサン
1
小学館の児童書「入門百科シリーズ」に収録された妖怪画をまとめた補巻3。子供の頃に夢中になって読んだ思い出が、当時の恐怖とともに蘇ってくる。児童書とは言えど、大人になっても十二分に楽しい。2018/09/08
○○○ ○○
0
小学生の頃に見たアイダガギオギオは凄まじいインパクトだった。元のテキストを遙かに越える情報量を持ったイラストは荒唐無稽な物語に形と説得力を与え、時にテキスト以上の物語を語り出す。目に見えないものが目に見えるものとして描かれることによって見えないものと見えるものが拮抗する想像力の場がイラストの中に立ち現れる。妖怪の可視化は現実の不可視化と表裏一体だし、そのためには緻密なイラストとマンガチックな簡略化が同居する独特の表現(アイダガギオギオの巨大な目、夜行遊女の身体と表情のギャップ)が不可欠だったのだ。2017/12/03