出版社内容情報
諸星 大二郎［モロホシ ダイジロウ］
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
15
こちらは魚版。ある日、偶然目撃した潜水艇に乗っていた若者にもう一度会いたいと願い、地上を目指す人魚を描いた「深海人魚姫」、涙が真珠になるという鮫人を探しに来るも、嵐で船と部下を失った男が、一人の女性に助けられ という「鮫人」など７編が収録されています。「鳥を売る男」と同じ世界観？の「魚が来た！」が一番好みでした。終盤の見開きページが特に好きです。「深海人魚姫」、「深海に還る」も切なさがあって強く残りました。 2018/08/03
きゅうり
8
深海探査機と人魚の出逢い。現代の人魚姫のエンディングはやはり映画「スプラッシュ！」と同じになるのね。人魚はロマン。2016/12/17
hiruhan
4
「深海人魚姫」「鮫人（こうじん）」「魚がきた！」「魚の学校」「魚の夢を見る男」「深海に還る」「ネタウナギ」７話が収録されている。あるいは最後の作品はおまけみたいなもので、6+αなのかもしれない。マイフェイバリットは、「鮫人」。再読、再々毒しても飽きない。本書が、「鮫人」（と「ネタウナギ」）だけであと白紙でも文句はない。いや、文句を講談社にいうかｗ。それなら、「鮫人」の値段は５００円くらいあるっていったほうがいいかな。鳥、魚ときたらつぎは「昆虫」かなって思ったｗ2017/01/21
紙虫
2
やっと買って安心してしまい、いままで読みませんでした。諸星センセイすみません。現代科学で明かされた深海の世界を夢見る人魚の乙女が泳ぐ、このシュールさが諸星ワールド。各話味のある短編集でした。2019/04/20
ヨックモック
2
鳥類図譜のほうが個人的には好みだ。『人魚姫のごめんねご飯』とは全く違う生々しい人魚の世界。彼女らも生態系に組み込まれ、人魚ももしかすると深海にひっそり存在するかもしれない…と強引に思わせようとする描写がステキ。熱水地帯。チューブワーム。無酸素水域。チョイスするワードの渋さが光る/鮫人ハサカナ。サカナハ泣カナイ/魚泣カナイケド、鮫人一生ニ一度ダケ泣ク/卸業協会があれば、生物が死滅してもバカでかい魚を供給してくれる。ぞっとする未来のはずなのに、彼らの日常は、羨ましいほど平和な日常だなと、不思議と思ってしまう2017/08/24
