モーニングＫＣ ファンタジウム 〈９〉

杉本亜未

講談社（2015/07発売）

• サイズ コミック判／ページ数 286p／高さ 19cm
• 商品コード 9784063884944
• NDC分類 726.1
• Cコード C9979

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[はつばあば]

どんな人にでも生きていく上で必要なのは愛情を与えてくれる人と理解者。日本はまだまだ精神的に大人になってないのかもしれない。自分という者をしっかり見据えてみればイジメも出来ないはず。甘い口調にうつつを抜かしうわべだけの応対に一喜一憂する大人の社会。そのミニチュア版が子供の世界。そうか、それぞれがイカサマで戦っているのか。そうよね、若い頃はいろいろ悩みや怨みも山程あったけれど、この歳になればなにもかもが懐かしい思い出。良と北条はまだまだ発展途上。誰にとっても生き易い社会になることを願う。表紙より内容は重厚です

2015/12/09

[たまきら]

最終巻です。世界での活躍も見て見たかったけれど、彼が小さな出会いや奇跡を大切にし、大きく羽ばたくまでの立志編…としてこの結末には納得しました。どこに行ってどんなに大きなショーをやろうとも、小さな舞台でノーギャラでも芸を見せる彼が想像できます。マジックという古典的なエンタテインメントと人間の成長、識字障害を織り込んだ素晴らしい作品でした。

2024/11/18

[どんぶり]

最終巻ということで衝撃。以前から感じていたクロスプロと良の、テレビに対する熱の温度差。それが明るみになって"芸能人である長見良"の好感度は急降下。だけどそれが良にとっても良かったんだろうなと思います。ようやく縛りから開放されたというか。彼は誘導されて伸びるのではない、自分のしたいことをして周りを引き込むのだ、と感じました。終わりはまだこれからというところで終わってしまって凄く寂しいです。良の純粋で真っ直ぐな心にもっと触れていたかった。北條さんがいてくれて本当に良かったと思います。杉本先生お疲れ様でした。

2015/07/29

[しましまこ]

完結。いいトコで終わったと思うんだけど、大人になった良くんも見たかった。おっさん北條も。ほんとうに大事なものはなんだかわかってるよと言い切る良くん、最後まで格好良かった！

2015/08/09

[suite]

終わって名残惜しく感じる素敵な作品。完結して本当に嬉しい。最後まで読めてよかった。泣けた。大型書店にも置いていなくて、なかなか手に取れなかった。もっと読まれてもいいのにな。長見くんと北條さんの2人で、世界中の人を幸せや喜びに巻き込んでほしいと思えるエンディング。 軸になる2人だけでなく、彼らを囲む人たちも血が通っていた。様々な人がちょっとずつ共感し合いながら、自分の役立てるところで力を出し合いながら、互いに支え合って暮らしていける場所に。

2015/08/04