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出版社内容情報
水木 しげる[ミズキ シゲル]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
25
これまでも水木しげるは、政治家を登場させ、社会風刺としての漫画を描いてきた。けれど『ベトナム戦記』は、真正面からベトナム戦争を批判した作品で、しかも鬼太郎作品の中で成立させている、なんともアクロバティックな内容だ。それもそのはずで、この作品は二人の脚本家のストーリーを元に水木が漫画化しているのだ。思想的には二人の脚本家に負う部分が多いが、反戦という徹底した姿勢は、あきらかに水木しげるのものである。2018/04/05
軍縮地球市民shinshin
9
ゲゲゲの鬼太郎最終巻。ベトナム戦争当時に連載された、鬼太郎一家がベトコンを助けてアメリカ軍と戦うというトンデモない話が表題作。どうやら思想面はストーリーを考えた脚本家二人の影響らしい。水木は反戦なのだが、この国では「反戦=共産主義者」みたいな変なことになっているので、昔は「アメリカの核は悪い核で、ソ連の核は正義の核」とか公言していた「反核」団体もあったから、時代背景を考えれば致し方ない。にしても、「鬼太郎のベトナム戦記」はまとまりがなくて、大人向けで面白い。鬼太郎が美女に弱いという設定がいい。2018/09/05
Fumitaka
2
脚本を担当したのは共産党系の人らしく「赤旗」とプラウダがやり合った話なんかも引かれている(p. 112)。金日成や毛沢東が話し合っていると地中からスターリンが出て来て「早く国へ帰って仕事をしろ」と怒ってくる様(p. 113)が面白い。「実は白戸三平と「影一族」に救援をたのんでいるんだ」(p. 56)これOKだったのか。時代的産物だ。あとベトナムの独立運動家が大日本帝国に留学して見事に厄介払いされた(p. 96)という微妙な逸話にも触れられている。大日本帝国はアジアの解放者でも何でもなかったわけだ。2023/11/23
大臣ぐサン
1
『ベトナム戦記』をはじめ、『妖怪ロッキード』など社会的、異色作品を多数収録。『税ってなんだ?』では鬼太郎達が税について教えてくれる。2018/10/07