出版社内容情報
新選組へ入隊した少年・深草丘十郎は、父の仇を討つべく剣の修行に励む! 謎の少年・鎌切大作、近藤勇、沖田総司、坂本龍馬など剣客たちとの出会いを通じて、少年は成長していく……。独自の解釈で描く、手塚治虫版『新選組』! ほかにシルクロードが舞台の冒険活劇『鉄の道』を併録。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>『新選組』 MT11『新選組』収録/『鉄の道』 MT74『鉄の道』収録 <初出掲載>『新選組』 少年ブック 1963年1月号~10月号/『鉄の道』 小学六年生~中学生の友一年 1962年1月号~1963年3月号
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鷺@みんさー
31
面白かった。架空の少年剣士二人を主役に、芹沢鴨の暗殺は彼らの仕業だったという大筋があり、その背景に恋あり友情あり、この時代ならではのやるせなさが、少年の涙と叫びに響く。敢えて新撰組や幕末の志士たちを脇役にし、あくまで一人の少年の、とばっちりで父を殺され敵討ちを目指すところから始まる、切り取り方が面白かった。同時収録の「鉄の道」も、いかにも学年誌らしい冒険活劇だが、あまりにも打ちきり感が強すぎる終わり方で、もったいないなぁと言う感じ。どの要素も中途半端に終わっている。2025/02/12
ふろんた2.0
13
オリジナルストーリーだろうなと思っていたが、予想以上だった。史実としての新撰組の話を期待すると拍子抜けするかも。解説によろと執筆当時の新撰組は悪役と評されていたよう。それが主役になるだけでも、画期的。2015/06/12
パラオ・スパニッシュフライ
11
おそらく銀河系最古の新選組漫画。しかも手塚さんが描いてる貴重な作品。オリジナルキャラクターのきゅうちゃんが新選組に入って親の仇を討つ話。手塚テイストが加わったストーリーに史実の出来事や人物が上手く絡んでおり、なかなか面白かったです。いかんせん少年雑誌に歴史作品を載せていたせいで人気がなく、池田屋襲撃で連載が終わってしまったのが残念。手塚さんは五稜郭まで描きたかったとあとがきに書いており、こちらとしてもとことん最後まで読みたかったです。2020/03/22
どらんかー
4
もう少し続きを読みたかった2020/06/17
お笑いループシュート
3
深草丘十郞と鎌切大作の二人の少年剣士の心の交流と悲しき別れと仇討ちの虚しさが胸に沁みる。 手塚治虫の創作の部分と史実としての新選組の部分が上手く組み合わさっていない印象。2020/02/29