感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
60
ロレンツォ・ディ・メディチが病気だと聞いたチェーザレは、その息子ジョバンニとの距離を縮める。自分の発案で出資までした工場を、ジョバンニの手柄とし、自分は目立つことがないようにした。メディチのスパイのような存在として、マキャベッリが登場。2014/12/28
吉田あや
52
マキァヴェッリが自らの正体を名乗り出てますます歴史の歯車が勢いを増す3巻。フランス団とスペイン団が激しい衝突をしたりと世界の縮図そのものな校内状況。密偵がそれぞれに暗躍する中、ジョヴァンニへ生涯変わらぬ友情とアンジェロに信頼を見せるチェーザレ。ますますチェーザレへの傾倒を強めるアンジェロに、ミゲルは「野生動物のように頑固でずる賢い。あまりあれのことを信用するな」と苦言が。それぞれの真意にハラハラドキドキ!2015/05/25
mocha
50
次期教皇選を睨んで布石を打つチェーザレ。大学ではフランス団との確執が深まる。ニコロ・マキャベリも登場。2021/01/19
星落秋風五丈原
47
チェーザレ不在の間にフランス団のアンリがミケロットに因縁をつける。そこへ例によってアンジェロがフィレンツェの共和制を持ち出し追いかけられる破目に。ピサ大学はまるで国際社会の箱庭のようだ。アンリはイスラムによる侵略と捉えチェーザレは「どこの国のものであろうと優れたものは取り入れる」=融合であると主張。本編では『君主論』の著者マキャベリが登場。サマセット・モームの小説『昔も今も』ではチェーザレの圧倒的勝利に終わるが本編では対立関係になく、むしろロレンツォの密偵であるマキャベリとは共闘関係にある。2018/12/24
honoka
46
チェーザレがフランス団を相手に闘牛するシーンは分かりやすくてカッコ良かった。閣下の印象がどんどん緩くなっていく。マキァヴッリとやらが取引を提案してくる。やはり存じませぬが重要な人なんだろうな。アンジェのポカン顔にも慣れてきたが、チェーザレを騙すことのない彼こそが弱点になったりしてね。2016/06/23