出版社内容情報
小説「金田一少年の事件簿」、唯一の短編集。
金田一少年シリーズでは異色の幻想的な作風が話題となった「雷祭殺人事件」、小説版金田一少年では数少ない短編、「共犯者X」、「迷い込んできた悪魔」の3本を収録。
【著者紹介】
週刊少年マガジン連載の『金田一少年の事件簿』『探偵学園Q』の原作を担当。小説版「金田一少年の事件簿』シリーズも執筆。他の著書に『陽の鳥』『東京ゲンジ物語』などがある。
内容説明
高校の元クラスメートが住む片田舎の村を訪れた金田一一と美雪。その村・雲場村では毎年夏に「雷祭」という祭りが催されるという。夏空に雷雲が集まり出す頃、雷を神と崇めるその祭りが始まろうとしていた。そして轟く雷鳴が祭りの始まりを告げる中で、悲劇は起こった。屋敷の中で一たちが目撃したのは、おびただしい蝉の抜け殻に包まれた一体の死体。この空蝉は、雷に捧げられた呪わしき供物なのか―。そして陽炎の中から現れた、美しき少女のかかえた悲しき謎とは一体―!?表題作の他、短編「共犯者X」と「迷い込んできた悪魔」の2編を収録。
著者等紹介
さとうふみや[サトウフミヤ]
1991年、「カーリ!」で第46回週刊少年マガジン新人漫画賞入選。1992年より週刊少年マガジンにて「金田一少年の事件簿」を連載、大ヒットとなる。ミステリー漫画ブームを巻き起こした同作品で、第19回講談社漫画賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レモン
29
中編1編、短編2編から成る今までと毛色の違う6作目。小学生当時、シンプルなトリックながら真相に辿り着けず、悔しい思いをした記憶が。容疑者が少なすぎると犯人を当てずっぽうで当てるだけでは物足りない。表題作は悲しい事件だが、あんな結果になったからといって真実を明かさないのはどうなんだろう。挿絵がほとんど漫画の使い回しだった点がかなり残念。前作と出版社の気合いにギャップがあり過ぎる。2024/09/08
coco夏ko10角
17
『雷祭殺人事件』祭りとか人物とか、確かにどこか幻想的。最後まで謎があって楽しめた。こういう動機って他のミステリー小説だとちょいちょいあるけど、このシリーズだと珍しい気が。他短編『共犯者X』『迷い込んだ悪魔』2017/10/01
HH
3
表題「雷祭殺人事件」短編「共犯者X」「迷い込んできた悪魔」の3本。アニメを観たので犯人はわかっていたけど小説と少し内容が異なっているので新鮮な気持ちで読めた。映像がない分場面を想像しながら読むとアニメ、漫画とまた違った怖さを感じるし、実は推理もしやすいのかも。映像(絵)でヒントがあっても背景の一つとしてスルーしてることがあるけど、小説だとなぜこの描写があるのか?って疑っちゃうからかな。それでも雷祭は最後までわからなかったな。読者への挑戦コーナーもあるのが小説の面白いところ。早く他も読みたい!2017/09/08
みるくたると
3
☆42013/04/24
りく
2
表題作の中編と他短編2作。▪️表題作は、幻想的な雰囲気が何ともいえず、夏に読みたくなる好きな作品。『雷祭殺人事件』の「謎は、すべて解けた」はホント遣る瀬無い。2017/02/03