大伴昌司エッセンシャル―大伴昌司“未刊行”作品集

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  • サイズ A5判/ページ数 191p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784063649994
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0979

出版社内容情報

稀代の編集者 大伴昌司の生誕80周年記念で、盟友 紀田順一郎による大伴昌司を解く手がかりとなる単行本未収録作品集が初編纂!!「畏友・大伴昌司とその時代」紀田順一郎(抄)

怪物・大伴昌司を解く手がかり

SF評論家もしくは「怪獣博士」として広く知られ、後続世代に大きな影響を与えた大伴昌司の生涯は、わずか三十六年でしかなかった。まことに惜しまれるだけに、生きていたらどんな人物になり、どんな業績をあげていたかということを、いまなお思い続けている。

1960年代中期から70年代前半にかけて「週刊少年マガジン」巻頭ページの怪獣や近未来などの図解グラビアで一世を風靡した、稀代の編集者・大伴昌司。生誕80周年を記念して、盟友・紀田順一郎の手による大伴昌司を解く手がかりとなる珠玉の単行本《未刊行》作品集を初編纂! 大伴の同人誌時代からミステリ各誌の連載コラムやエッセイ、創作を中心に紀田順一郎筆の書き下ろし評伝や解題とともに半世紀以上を経て一挙初収録!

巻頭口絵
大伴昌司のデビュー雑誌/資料魔 大伴昌司の真骨頂/大伴昌司のルポルタージュ

畏友・大伴昌司とその時代 ………6

大伴昌司 作品集

◇推理小説
ゲイト・パス ………32
◇ショート・ショート
恋人 ………48
今晩おヒマ? ………54
◇連載コラム
トータルスコープ SF・シネサロン〈新連載〉………58
よろず人生案内〈新連載〉 私は死にたい! 自殺のための毒薬の手引き ………60
◇エッセイ
本格撲滅論 ………62
現代アマノジャク入門講座1〈新連載〉 あなたもアマノジャクになれる! ………63
宇宙狂時代 織尾琢磨 ※紀田順一郎のペンネーム ………66
マンション時代の夢と現実 ………70

埋もれた名作 大伴昌司の創作三篇 ………74

◇初期の論考
書評 有馬頼義『夜の配役』 ………75
恐怖映画に栄光あれ ………78
TO BUY OR NOT TO BUY 殉死(三島由紀夫)………80
フォークナーの再評価 ………81
神田残酷物語 ………82
さようなら! 宝石 ………85
◇ユーモア・パロディ
SRパーラー 推理作家株価一覧表 S-R証券大阪支社 7月29日(日)前場奇付 ………86
あなたも一週間で 評論家になるトレーニング/ほめ言葉辞典/SR証券 推理評論家株価一覧表(九月終値)………88
◇創作ノート
小説プロット1・2(活字翻刻)………92

大伴昌司と「怪奇幻想」………96

◇参考編
講談社社内資料
映像文化と活字文化(週刊少年マガジン編集長:内田勝とのディスカッション)………97
大伴昌司の書簡
清水晶 先生(活字翻刻)………110
1970年 年賀状 ………113
岡俊雄 先生 ※次項「SFの手帖」の献本ご挨拶として―― ………114

◇誌上完全復刻
SFの手帖 S-R Monthly ’65(S-R版)………115
S-R通信「SFの手帖 S-R Monthly ’65」別刷り ………187

あとがき ………188

紀田 順一郎[キダ ジュンイチロウ]
評論家・作家 1935年4月16日生、大伴昌司とは慶應応大学在学中、推理小説同好会を通じて親交を結んだが、卒業後は商社勤務のかたわら「恐怖文学セミナー」を設立、同人誌「THE HORROR」を創刊、評論、翻訳活動をはじめた。その後独立し、近代史、メディア論を専門とした評論活動に入るが、1970年代の怪奇幻想ブームにおいては「怪奇幻想の文学」「世界幻想文学大系」(荒俣宏共編)などを通じ、海外ホラー、ファンタジーを多数紹介、創作「古本屋探偵の事件簿」も手がけた。回想録「幻島はるかなり」などで、大伴昌司の思い出を語っている。「幻想と怪奇の時代」(松籟社)により、2008(平成20)年度日本推理作家協会賞を受賞。

内容説明

紀田順一郎による書き下ろし評伝をはじめ、1959年慶應義塾大学推理小説同好会から1960年代初期の同人誌「密室」時代、その後のミステリー小説各誌に発表された創作や連載コラム、エッセイを中心に、まぼろしの同人誌「SFの手帖」までを半世紀以上を経て、著者厳選にて一挙誌上初復刻!!

目次

畏友・大伴昌司とその時代
大伴昌司作品集(推理小説;ショート・ショート;連載コラム;エッセイ;初期の論考;ユーモア・パロディ;創作ノート;参考編;誌上完全復刻)

著者等紹介

紀田順一郎[キダジュンイチロウ]
評論家・作家。1935年4月16日横浜生まれ。大伴昌司とは慶應義塾大学在学中、推理小説同好会を通じて親交を結んだが、卒業後は商社勤務のかたわら「恐怖文学セミナー」を設立、同人誌「THE HORROR」を創刊、評論、翻訳活動をはじめた。その後独立し、近代史、メディア論を専門とした評論活動に入るが、1970年代の怪奇幻想ブームにおいては、海外ホラー、ファンタジーを多数紹介、創作「古本屋探偵の事件簿」も手がけた。「幻想と怪奇の時代」(松籟社)により、2008(平成20)年度日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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kokada_jnet

13
生誕80周年記念とのこと。ほとんどの文章が同人誌から。「SFの手帖」は完全収録という素晴らしい内容。思えばキダジュン先生の『戦後創成期ミステリ日記」もすべてが同人誌からの再録だった。次は、「宝石」連載の推理作家インタビュー、「SFマガジン」連載のSF作家インタビューをまとめて欲しいが。2016/10/05

りゃーん

1
俺はミステリと特撮で形成されている男で活字メディアの企画や編集が幼少の頃よりシビれた口だが、するともう本書の大伴昌司にハマる以外の人生はあり得なかった。弟子の竹内博が死んでくれたおかげで、大伴の遺稿が読めて嬉しい。しかも本書の大半は、同人誌時代の短篇小説に軽評論、雇われ雑文と批評にあらず、読み心地最優先、昭和の斎藤緑雨の面目躍如に溢れる。しかも全て、当時のガリ版刷りを転載にたもので、黎明期のミステリ・SF・怪奇・幻想それぞれのマニアたちの熱気が伝わる第一級の資料として名高い。山川方夫の訃報記事が泣ける。2017/05/20

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