出版社内容情報
鐘弘 亜樹[カネヒロ アキ]
著・文・その他
井上 敏樹[イノウエ トシキ]
監修
石ノ森 章太郎[イシノモリ ショウタロウ]
原著
内容説明
9つの異世界を旅して、仮面ライダーとともに世界を救おうとする門矢士。彼は“通りすがりの仮面ライダー”ディケイドとなって、電王、クウガ、カブトと出会い、ともに力を合わせて大きな敵に立ち向かっていこうとする…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
王蠱
16
原作が「ディケイドという唯一の存在がリ・イマジネーション(再創造)された世界を巡る」物語だとすればこれはその逆、「(原作ドラマから)リ・イマジネーションされたディケイドがオリジナルのライダーたちと出会う物語」だろうか。数々の謎や伏線を本編とは違う形とはいえ回収・収束し新たに生み出された物語はある意味どこまでも繋がっていく「ディケイド」という作品が得ていたかもしれない一つの決着の形なのかもしれない。ラストシーンはディケイドらしく(?)軽い後腐れを感じたりもしたがw2013/04/11
ダケちゃん
13
自分の中で数年ぶりの仮面ライダーブームがきてるので、一番好きなディケイドを再読! ツッコミどころ(ディエンドガンとか赤いクウガが剣とか士が根暗とか)は多々あるけど、1回目に読んだときよりスッキリ受け入れられる内容だった! テレビシリーズが最終的にストーリーなどないお祭り作品ですって開き直った内容だったから、謎のままになってた鳴滝さんの正体にひとつの解釈をつけてたのが評価に値する! でもオリジナル展開の小説にするなら、最終回の嘘予告をベースに作ってほしかったなぁ。。。あの嘘予告面白そう過ぎるから。。 以上!2018/10/20
虎師匠
10
TVシリーズの概要をおおよそ踏まえながら、独自の解釈を交えて描かれた作品。大筋の内容やアレンジは悪くないし、特にラストシーンの余韻や含みを持たせた幕引き等はかなり良く出来ていると思う。ただ問題は大体において文章力の致命的な欠如。多少(と言うレベルではないが)の設定の齟齬よりも、形容詞や動詞、修飾語など、些細な文章の組み立てが兎に角独特と言うか下手で、これは小説を慣れ親しんでいる人程引っ掛かるんじゃないかな。井上敏樹監修との事だけど、きちんと添削して欲しかった。2013/11/19
シュエパイ
7
滅びゆく世界、巡る九つのライダーと、ストレンジャーたち。。。外に出るのを怯えて胎児のように蹲る、TVの唯我独尊な彼とはまるで正反対の『門矢士』像に、なんとなく共感を覚えてしまうのですよ。なつみかんが帰る『彼女の世界』は、仮面ライダーも怪人も存在しない、厳しい現実の世界なのかなぁ。。。願わくば、九つの世界を旅した記憶が、少しでも彼女の支えになりますように2013/04/14
あさい
6
再読。やっぱり井上敏樹監修という言葉がとてもしっくり来る。ファム・ファタル的な彼女の存在がやっぱり敏樹っぽいなと。ディケイドファンとしてはこの野郎って思うけれども、ディケイドが投げっぱなしにした謎や門矢士という人の解釈などを綺麗にしなおしてくれたあたりは素敵です。本編を見直すと門矢士が比較的弱気な部分も見えるんだけれども、そのあたりを全面に出された話というか。ディケイド本編が「終わらない物語」であるために様々な映画もあるのに対し、これは「終わりのある物語」となったかんじ。2015/07/25