出版社内容情報
本格ミステリ作家クラブが選んだ2016年のベスト本格ミステリ短編&評論のすべて!
小説◎
何かが足りない方程式 天野暁月
早朝始発の殺風景 青崎有吾
もう誰も使わない 西澤保彦
鼠でも天才でもなく 似鳥 鶏
言の葉(コトノハ)の子ら 井上真偽
交換日記 葉真中 顕
シヴィル・ライツ 佐藤 究
琥珀の心臓(ハート)を盗ったのは 青柳碧人
佐賀から来た男 伊吹亜門
もしかあんにゃのカブトエビ 倉狩 聡
評論◎
『日常の謎』と隠密--瀬川コウ『謎好き乙女と奪われた青春』論 諸岡卓真
解説◎
ベスト本格ミステリ2017解説 廣澤吉泰
内容説明
本格ミステリ作家クラブが選んだ2016年のベスト本格ミステリ短編&評論のすべて!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こうちゃ
22
☆4 本格ミステリ作家クラブが選んだ2016年のベスト本格ミステリ短編10編&評論1編。巻末に解説と本格ミステリ作家クラブ活動報告も。ミステリ好きなのでほとんどの作家さんは他の作品を読んだことがあり、なかにはシリーズ作品の単行本化が楽しみなものもある。いい感じにミスリードされた葉真中 顕さんの[交換日記 ]に一番ミステリらしい面白さを感じた。2017/07/08
備忘録
18
短編10編と評論1編、その他クラブとしての活動報告等で構成されている 選出されただけあって全てしっかり楽しめる作品、作品としての振り幅がかなり広く、本格ミステリとか新本格とかいうジャンルが一体どの辺りを指しているのかが少しわからなくなった 好みだと似鳥鶏さん、相変わらずトリッキーな作品だと思うが 圧倒的インパクトを残したのはシヴィル・ライツ 読んだことない作家さんの面白い作品に出会えるのはこういう本の良いところ2025/05/04
✿yoko✿
18
西澤保彦目当て。裏切らない安定感。日本推理作家協会セレクトの『ザ・ベストミステリーズ2017』と2編ダブっていました。『本格』とはなんぞや??と毎度思ってしまう。『早朝始発の殺風景 青崎有吾著』田舎ののどかな早朝の電車の中での推理合戦が面白かった。いつかまとめてこの人の作品を読みたい。『交換日記 葉真中顕著』大好物の叙述トリック!!グロさもありで良かった。2017/09/20
のりすけ
17
青崎さん抜群に面白い。ラスト一行で戻って見返したら「ウワァ!」。こういうの大好き。葉真中さんも良かった。怪しいとは思ってたけど。似鳥さんは、くすっと笑える注釈でポイントアップ。井上さん、そっちかーーー!と驚き。全体的に質はかなり高め。毎年楽しみにしております。2018/03/09
かおりん
16
取っつきにくいものから分かりやすいものまでアンソロジーで楽しめた。「何かが足りない方程式」ホテルで発生した殺人事件の容疑者を私立探偵が解決する。「早朝始発の殺風景」高校生男女の互いを探る心理戦がおもしろい。「鼠でも天才でもなく」は既読。「交換日記」男女の刑事のコンビと、妻からの描写が絡み合う。佑司に対して「後輩として接してもいいし、捕まえてもいい」というのが結果として上手くおさまっている。事件の内容はもっと他のものだったなら…「琥珀の心臓を盗ったのは」もヒューマンミステリで良かった。2018/03/04